ありおか恋愛相談所３

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裕翔side


それからどんどんと時間は過ぎて、入学式もあっという間に終わっていた。



その間も、頭に思い浮かぶのはあの子の笑顔。






あの子って、本当に男の子？
あんなに可愛い子なんて見たことないぞ…？




圭「ゆーと！！なにぼーっとしてんの？」

裕「あ、あぁ、ごめんっ」



新入生の俺達は、自分の教室に戻っていろいろ説明を聞くらしくて、ぞろぞろと長い長い行列の中を歩く。


まだあの子の顔が頭から離れなくてぼーっとして、圭人の話、スルーしちゃった。




圭「わっ、さっきの子いる！」


教室に入るとすぐ、目に入ったのはあの威嚇してきた小動物男子の姿。
自分の席にちょこんっと座ってる。

あの子も、口を開かなければ可愛いのに……って失礼だな俺。



裕「俺、あの子の隣だけは……って、」

圭「あははっ、裕翔がんばれ〜」


黒板に貼ってある座席表を恐る恐る見る。

これは運命なのか、ただの神様の悪戯なのか。
どっちにしても酷いよ！
俺、あの小動物男子が隣だったら、毎日文句言われて耐えられる気がしないっ！





「きみ、さっきの人じゃん。よろしく。」

脅えながら小動物男子の隣の席へ行くと、ニヤリと悪魔のような笑みを浮かべて俺に言った。


裕「よ、よろしく……」

知「僕、知念侑李。」

裕「中島裕翔です、、」


そっか、じゃあゆーてぃね。そう言って笑った知念くんは案外優しい子なのかもしれない。



そしてまた、ほっと一息。



しようとしたのに、





「ちっ、ちぃちゃん……っ」



後ろから、か細い声が聞こえてきて、誰の声だ？と振り向くと、



知「なに？涼介、どうしたの？」

裕「…あっ………！！」





半泣き状態の男の子の姿。


そう、俺の脳内を支配していた、あの子。




＿＿＿＿この時から、もう惹かれてた。

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