重力、夢中力【文豪ストレイドッグス】【中原中也】

(25)追加任務と天敵 ページ28

･

『ちゃんと写ってた？』


「はい。ありがとうございました」


『如何致しまして』



路地裏に戻って再び芥川くんと合流した。



『さっき写ってた金髪眼鏡、"国木田"って名前らしいよ』


「ええ。武装探偵社の者です」


『面識あるの？』


「まぁ」



太宰と居た事は云わないでおこう。
何を仕出すか判らないし。



prrrrr



私の電話に着信が来る。
画面を見ると『首領』と映し出されていた。

芥川くんにも聴こえるようにスピーカーをONにしてから通話ボタンを押す。



『はい。Aです』


＜先程は悪かったね。如何かしたのかい？＞



如何もこうもない。貴方が任務内容も云わずに後輩を送ってきたのだろう。



『追加任務があるとの事で芥川くんが此方へ派遣されたようですが』


＜嗚呼、その事か＞



どのような任務なのか息を呑む。
隣の芥川くんも真剣な表情だ。
(※ポーカーフェイスすぎるため微妙←)



＜エリスちゃんのために犬を買ってきてくれないかい？＞



『「………は？」』



＜いやぁ、エリスちゃんがチワワを飼いたいと云って聞かなくてね？買ってくれないなら嫌いと云うのだよ…＞


ｽﾞｽﾞｯ、と鼻を啜る音が聞こえてくる。

芥川くんの表情が複雑だけど…

…あ、犬だから？犬絡みだからなの?!



＜勿論お金は後できちんと払うよ、利息付きでね。ではよろしく頼むよ＞



ﾌﾞﾂｯ、ﾂｰﾂｰﾂｰと無機質な音が響き、首領の任務の絶対性を語られた。



『えっと〜…芥川くん…』


「…Aさん……」





「僕は外で待機させてください…!!!」


『お、おお、待ってろ!!!』

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