【w.r.w.r.d!】転生しました③【学パロ】 (ページ20)

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『待つよ』
「いつ思い出すか、分からないんすよ」

『それでも…』
「Aさん」

ショッピがこっちを向いて私の目を見てくる
思わず言葉が詰まり、なんて言おうか迷ってしまう

ダメだ、今言葉を発したら
泣いてしまう

『…嘘つきは、私も……だよね』

ニコリと笑った私の目からは涙が出て

笑おうと思ったんだけどな。と呟けばショッピがゆっくり抱き締めてくれた

癖なんだろう、彼のこの行動は

人は暖かい

『待つしかない…待つしか出来ない……っ私の事、忘れてても……いつか思い出してくれるって、信じるしかない』

『いつか、また皆で…笑えるはずだから…っ……』

こんなの、建前なだけだ
いい女を演じている、ただの私

言い始めたら止まらなくなってしまう

苦しいのは私だけじゃないのに
分かってる
でも……

『なんで、私の事…忘れちゃうの…みんな、みんな酷いよ…っ』
「…」

神様、私はずるい人間でしょうか

生まれた頃から、記憶を忘れていた罰でしょうか
ショッピを、ひとらんを…兄さんを

皆を苦しめた

罰でしょうか

静かに時間が流れた

鼻をすする私とショッピ
その後ろから何やら私たちの名前を呼ぶ声がして

2人で顔を後ろに向ければ「見つけた」と安心したように笑うしんぺい神と兄さん

なんで2人がここに？と首を傾げれば

「何時やと思ってんの」

としんぺい神が私とショッピの手を引いた

思わず携帯を開けば、時刻は22時
ショッピの顔を見ると
バレたか。みたいな顔をしていて軽く頭を叩く

メールや電話が凄い来ていて、心配を掛けたようだ

「今日ショッピ連れて来るって聞いたのに…家片付けて待ってたけどいつまで経っても来ないから」
『ご、ごめん…時間経過全く気づかなかった』

「ショッピ…泣かせたやろ…ってショッピも泣いたん！？ちょ、痛いわ叩かんといて」
「邪魔が入った」

兄さんとの約束を今思い出し頭を下げる
ショッピはしんぺい神と何やら話をして

とりあえず親に返信だけしてから少し気になる事があったので大人組の方を向いて問い掛ける

『なんで場所分かった…？』

「「…」」
『なんで黙るの！？』
「どうせGPSかなんかやろ、携帯とかに付いてません？」

『なにそれ！？知らないんだけど！！！！』

黙る二人を揺さぶり白状させる

携帯に何やらアプリを入れていたようで
コイツら……と思っていればごめんごめん。と謝ってきた

後でアプリを消してもらおう