86 ページ36
no side
暗い廊下を歩きながらエーミールの探す声だけが響き
Aが何かを思い出したように口を開いた
『図書室…』
「…そっか、エーミールよくあそこいるもんな」
『……それもそうだけどね…私が昔エーミールと図書室で待ち合わせをしてた、トントンに見つからないように…本を持っていつもいつも…』
「A、1人で行ける？」
『…え？』
月が窓から5人を照らす
エーミールが居るであろう、図書室の前で
しんぺい神がAの手を取り目を見て話す
彼女の目はあの頃とは違う
普通の女子高生で
それでも確かに、微かにだが彼女の中には
『行く』
「…無茶すんなや」
「せや…！なんかあったらどないすんの」
『シャオちゃんも、ちゃんと話を聞いてくれた…だから、エーミールも話をちゃんと聞いてくれるはずだよ…私エーミールに言わなきゃいけないことあったから…』
「A、何かあったら叫んで」
『…うん』
止める人間と止めない人間
それぞれの気持ちが交差する
Aはゆっくり図書室の扉を開き足を踏み入れた
振り返れば4人がいる
そう考えるだけで心の中は強くいられる気がした
暗い室内で『エーミール』と呼ぶが返事は無い
頭の中で思い出す、彼とどこでいつも待ち合せていたか
『右から3列目の、本棚…の後ろに扉がある…そこはグルッペンも、トントンも知らない…秘密基地……ここの図書室に隠し扉…』
そんなものは無い
なんせ学校だ
それでもAは過去約束した場所を探す
3列目の本棚
その後ろに蹲るエーミールの姿が見えてAは少しだけ安心した表情でゆっくり後ろから近づく
「……図書室から、煙が上がったとロボロさんからインカム越しに報告を受けました、その日私は隣国にオスマンさんと2人で外交をしに行ってたんです」
過去の話だろうか
彼はひたすら自分に言いかせるように話し始めた
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 758人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「wrwrd」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
りん - 私、この話読んでるときときどき泣いてました。そして100話！凄いですね (2020年3月11日 9時) (
レス) id: 2cbf0b2098 (このIDを非表示/違反報告)
茜(プロフ) - はちまるさん» 返信ありがとうございます。解釈があってるのか確認できて良かったです。作品大変面白かったです！更新楽しみにしてます (2019年12月24日 0時) (レス) id: d2182e9bad (このIDを非表示/違反報告)
はちまる(プロフ) - 茜さん» コメントありがとうございます、そうです。変換されてないとの報告を受けまして今修正しました、読みにくくて申し訳ありません……これからもよろしくお願いします (2019年12月23日 23時) (レス) id: 1addced01b (このIDを非表示/違反報告)
はちまる(プロフ) - ゆうさん» 私事ですが占ツク初心者でして自身のミスであれば直したいのですが、(友人)(美女)等の表記につきましては、携帯の方では通常に表示されていると思うのですが明日以降も続くようであれば問い合わせをしたいと思っておりますので申し訳ありませんが暫くお待ち下さい (2019年11月26日 0時) (レス) id: 1addced01b (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - 色んな所で名前変換されてないのはバグでしょうか？ (2019年11月25日 23時) (レス) id: d5b9dc2666 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
