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彼は兄さん
兄妹とかではなく兄さんなのだ
少し猫背で濃い紫のストールと、茶に近い天パがかった長めの髪
あとタバコが特徴的
元々のんびりした旅人なのであんまり国にはいなかったが、帰宅した際によくお土産を私にくれた
ひとらんの言った通り彼も私を覚えているようで
それが嬉しくて嬉しくて
「なに、これから帰るの？ってか傘はどなんしたん」
『実は忘れちゃって！』
「相変わらずやんな…ほら兄さんが傘に入れてあげようやないの、車で来てるから乗りなさい」
『やったー！ありがとう』
「ええよええよ、因みに後で詳しく話は聞かせてもらうから覚悟しておき」
『ぐ…承知之助』
彼の持つ袋の中には鍋をやるのか1式入っていて、片方の手で傘をさしてくれている
兄さんは私の顔を見るなり「今日のお話のお供だよ」と微笑んだ
ってことは鍋か！やったぜ！
「ねえA、家どこら辺なん」
『えっと、こっからそんな遠くない』
「ほんま？」
『あ、もしかして持つの疲れた？大丈夫？』
「はは、馬鹿にせんといて…あ、車これ。助手席でええ？あんま綺麗やないんやけど…っとほいタオル」
車の前で私に傘を持たせて彼は荷物を後ろへ置き、タオルを差し出す
軽く制服を拭いたが濡れている、入っていいのか…と躊躇していたがボスっとタオルをもう1枚上から掛けられ
わしわしと頭を拭かれ私の手から傘が取られた
『ちょっ…』
「なんや、遠慮してんの？らしくないで」
『ブレザー脱ぐ』
「馬鹿、風邪引くからやめなさいと言うかワイシャツスケスケじゃないの、ダメに決まってるやん」
『あは…お邪魔します……ごめんね家までよろしくお願いします』
「はあい、ごゆっくり」
そのまま車に大人しく乗り、兄さんも軽く水気を叩き運転席へ
久しぶりに会った彼はなんだが大人で置いてかれているような気分だ
それでも内心は嬉しい
道案内をして、家に着いた頃には雨は弱くなっていて
『ありがとう』
「ええよ、18時30分にまたな」
『うん…あ、兄さん』
「なんや」
『はい』
ポッケの中から棒付き飴を出しニィッと笑う
タバコはやめなさい！
と言えばうるさいガキンチョ。と言われ彼は手を振り帰って行った
そうか、覚えてもらえているのはこんなにも嬉しい事なのか
時刻を見れば17時
慌てて風呂に入って着替えをして制服乾かさないと…
バタバタ家に入り両親に挨拶をして私は速攻準備を開始した
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はちまる(プロフ) - とりかきさん» コメントありがとうございます、そう言って貰えると書いてる人間としては本当に力になります……！最終回までどんどん更新していくので付いてきて頂ければ幸いです、これからもよろしくお願い致します！ (2019年11月19日 21時) (
レス) id: 1addced01b (このIDを非表示/違反報告)
はちまる(プロフ) - 暁月姫さん» コメントありがとうございます！これからもどんどん更新していくので次回作もよろしくお願いします！ (2019年11月19日 21時) (レス) id: 1addced01b (このIDを非表示/違反報告)
とりかき - とても楽しく読ませていただきました！初めて夢小説にこんなに引き込まれました。感動しました！話の書き方とか、キャラの個性が出ていてとても読みやすかったです。最終回まで付いて行きますので更新無理せず頑張ってください。応援してます。 (2019年11月19日 21時) (レス) id: c7e9d6ff93 (このIDを非表示/違反報告)
暁月姫(プロフ) - 50話おめでとうございます！！この引っ張っていく？どうなるの！？どうするの！？って感じの書き方がとても好きです！これからも応援してます！ (2019年11月19日 20時) (レス) id: a049619d12 (このIDを非表示/違反報告)
はちまる(プロフ) - まふゆさん» コメントありがとうございます！凄く励みになります……これからも作品共々よろしくお願いします！ (2019年11月19日 20時) (レス) id: 1addced01b (このIDを非表示/違反報告)
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