愛のない世界【T】

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朝目覚めると横には誰もいない

だけどシーツからは微かな温もりを感じる

さっき出ていったばかりなのか…

時計を見ると6:00

朝早いなら家に帰ってゆっくりすればよかったのに

……私も準備しなくちゃ






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「今回のゲストのエランさんです」






スタッフさんの紹介でスタジオ入り






『よろしくお願いします』




「「「よろしくお願いします」」」






キスマイさんとスタッフさんに挨拶する

実は、ゲストとして出るのは２回目

1回目の後から裕太との関係は始まった






「お久しぶりです」




『お久しぶりです！今日も楽しみにしてます笑』






機材チェック中に隣に座っていた北山さんに話しかけられたから、とりあえずいつもの作り笑いをしておく

ふと北山さんの奥に目を移すと裕太と目が合った

なによ……

どうせ作り笑いを馬鹿らしいって思ってるんでしょ？

でも、この世界ではこのくらいしないと行きていけない

ってか、自分だって猫かぶってるくせに…






「それじゃあ、本番いきまーす」






スタッフさんの合図で収録開始






「キスマイBUSAIKU!?」




「「「いえーい」」」




「いやー、エランさんは今回２回目でしたよね？」




『そーですね！前回も楽しませていただきました』




「ぶっちゃけ誰推しですか？笑」




『んー、実は宮田さんお気に入りなんですよ笑』




「え、俺っすか？」




『上位できゅんきゅんするより、下位で爆笑したい派なんですよね！笑』




「いや、でも今日は期待を裏切ってきゅんきゅんさせますよ！笑」




最初のトークからキスマイさんたちが盛り上げてくれる

裕太も普段通りの"玉森裕太"を演じている

芸能人ってそんなもんだよね

だれもカメラの前では本性なんて見せない

私はただ、その仮面を他の芸能人やスタッフさんの前でも被っているだけ






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