偽りの人生 1 リヴァイ兵長夢 (ページ9)

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壁ドンページ9

リヴァイside

「「なんだと？」」

俺とAは声を揃えて言った。

「今、俺の性格がどうの言ってたよな？な、A」

俺はAの方を向いた。

するとAはニヤリと笑う、というより口角を上げてエレンに詰め寄った。

エレンは壁に追い詰められて行く。

俺はAの笑顔を見たことがない。

あいつは笑うのだろうか。

口角を上げるのではなく。

そんなこんな考えているうちにエレンが壁にぶつかった。

エレンの顔は真っ赤だ。

「そうだな。確かに言ったな。そんなことを言ったらどうなるのか…分かってるよな？」

エレンが逃げようとすると、Aはエレンの顔の横に両手をついて股の間に膝を入れて逃げられないようにする。

壁ドンとかいうやつか。

「で、何されると思うんだ？殺されると思うか？死ぬ程訓練されると思うか？」

エレンは固まっている。

その間にAは片手を離してエレンの胸ぐらを掴んで鼻と鼻がくっつきそうな程顔を近づける。

「悪いがその中にはないな。もっと屈辱を与えなくちゃなぁ。私が楽しめない。まあ、用意はいいよな？あんなことを言ったんだから。しっかり躾けてやる」

そうしてAはエレンの耳元でいつもより低い声で囁いた。

よく聞こえないがおそらくこう言った。

「言っておくが優しくするつもりも理性で抑えるつもりもない。覚悟しろ」

エレンの顔がさらに真っ赤になる。

するとAが俺の方を向いた。

「お前もやるか？それとも訓練の後でか？」

俺は迷った。

訓練をしなければならないのは重々承知だが、あいつを躾けてもやりたい。

だが今は理性が勝った。

「俺もやる。だが訓練の後だ」

Aはエレンを離し戻ってくる。

エレンもしばらくして戻ってきた。

エレンの今日の訓練は酷いものだった。

Aは怪我をする前と変わっていない。

少し怖いな。

訓練が終わるとエレンをAの部屋に連行した。

Aの部屋に入ったのは久しぶりだった。