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リヴァイside


俺は今夜、一番高い塔に来ていた。

特に目的は何もない。

強いて言うなら星を見るためか。

その時、ドアが開いた。

「あ、失礼いたしました」

入って来たのはAだった。

俺がいることに気づいて出て行こうとする。

「まて。たまには話でもしないか?」

Aは無表情のままで言った。

「それは命令ですか」

俺は引き止められればなんでも良かった。

「あぁ、そうだ。座れ」

Aは座った。

「なんでお前はここに来た?」

俺はとりあえず聞いた。

「兵長には関係ありません」

予想はしていたが冷たく返された。

「そうか。言いたくないならいい。お前、大丈夫なのか?それよりいつもの威勢はどこに行った?」

Aは表情をまったく変えずに言った。

「私はいつもこうです」

おそらくAは何か隠している。

あいつの幼馴染みが死んでからずっとこうだ。

ここの場所から考えて…

「お前、死ぬ気だったのか?」

Aは答えない。

そりゃそうだろう。

ということはそう言うことだ。

その時、ドアが開いた。

「A、早まっちゃダメだ!」

そこにいたのはクソメガネだった。

Aをつけてたのか?

するとAは塔の淵に立った。

そして小さくジャンプする。

Aの姿が視界から消えた。

そんな…

俺もクソメガネも言葉が出なかった。

俺たちは呆然と立ち尽くしていた。

しばらくしてクソメガネが俺を引きずって行く。

俺はされるがままになっていた。

信じられない。

俺の頰を一筋の涙が伝った。

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作者名:カシオペア | 作成日時:2017年6月4日 23時

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