偽りの人生 1 リヴァイ兵長夢 (ページ38)

今日:11 hit、昨日:0 hit、合計:54,733 hit

復讐ページ38

エルヴィンside

殺すと言ったAの目は瞬時に赤くなり、3日前とは違い瞳孔は開ききって銀の周りに少し赤があるような感じだ。

それだけ怒っているらしい。

Aは飛び起きてその勢いでバク転して私の前に着地した。

先ほどまで眠っていたとは思えないほどに無駄がなく、綺麗だった。

しかしその瞬間、Aが飛び掛ってきた。

私はとっさの判断でかわし、Aはそばにあったブレードを両手で逆手に構える。

「死ねぇぇぇぇ！」

Aはブレードを振り下ろそうとしたが、その手を押さえる。

Aは普段力がない。

しかし今日は違った。

女とは思えないような力で抵抗する。

「お前は！ジャックを守ると約束したはずだ！なのにお前は側にもいなかった！お前が殺したも同然だ！仇を討ってやる！」

近くにいたリヴァイがAを抑えつける。

「落ち着け！冷静になれ！エルヴィンを殺してどうする？一体何になる？ジャックはそれを望んでいたと思うか？」

リヴァイの言葉にAは動きを止める。

「すまない。巨人が大量にいて手が回らなかった。本当にすまない」

私が謝るとAは言った。

「1人にしてください」

なぜか敬語のAに違和感を感じながらも皆は出て行った。