ダンス ページ28
リヴァイside
Aとジャックはダンスフロアへ向かった。
ジャックがAの手をとる。
ダンスが始まった。
踊っているのは2人だけ。
美男美女のダンスは息を呑むほど美しかった。
とても優雅だったが、俺の心の中は黒い感情が渦巻いていた。
エルヴィンも顔をしかめている。
俺だって踊りたい。
そう思っていた矢先、司会がAと踊る人を募集した。
ほとんどの男が手を挙げたが、俺とエルヴィンは挙げなかった。
「すみません。できれば顔見知りと踊りたいです」
Aが言った。
俺は心の中でガッツポーズをした。
俺が踊れるかもしれない。
しかしそんな気持ちもすぐに砕け散った。
司会はエルヴィンを指名した。
エルヴィンとAが踊り始める。
先ほどよりも力強かったが綺麗なことには変わりなかった。
それに倣って他の者も踊り始める。
しばらくして皆が休憩している頃、Aとジャックがこちらに来た。
「エルヴィン団長、見かけによらずダンスが上手ですね。身長差で踊りにくかったですけど。
まぁリヴァイ兵士長よりはマシですね。身長差30センチ+ヒールの10センチ。絶対踊りにくいです」
Aが皮肉っぽく言った。
しかしこれはチャンスだ。
試してみようとでも言えばAと踊るチャンスができる。
男女の立場を交換してでもやってやる。
「じゃあやってみるか？」
俺が提案するとAは俺を一瞥して言った。
「踊れるんですか？」
俺は面食らった。
そこまでバカにされていたのか。
舐められたもんだな。
「あぁ、踊れる。悪いか？」
Aは真面目くさって言った。
「いえ。ですがただのゴロツキが踊れるとは思っていなかったもので。私もそうでしたが、小さいうちにもう覚えていたので」
Aは無意識にバカにしているようだった。
凄い性格してるな。
そこが良かったりするのだが。
「いいから踊るぞ」
俺はAの手を引いてダンスフロアへ出た。
踊り始めるが、俺もAもやりにくかった。
終わると俺は背伸びしすぎて足が痛くなり、Aは腰を曲げすぎて腰が痛いようだった。
そして皆は酒を飲み始めた。
夜も更け、飲み始めてからかなりたつと酔っ払いが増え始めた。
そんな中、エルヴィン、俺、A、ジャックは…
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 66人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「進撃の巨人」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：カシオペア | 作成日時：2017年6月4日 23時
