幼馴染み ページ27
リヴァイside
Aはその男の元へと駆け寄った。
男はAに抱きついた。
Aも抱き返し、頰にキスをする。
その男は見たところ俺やAと同い年で、身長はAの方が高い。
しかしAは今10センチほどのハイヒールを履いているので良く分からない。
「〜〜〜〜〜?」
「〜〜〜〜〜〜〜」
Aとその男は知らない言語ですごいスピードで喋っている。
「おい、リヴァイ。会話の内容が分かるか?」
エルヴィンが聞いてきたが首を振った。
「まったく分からん。あれは誰だ?」
エルヴィンは男を一瞥して言った。
「ここにいるのだから偉い人か貴族だろうが、おそらく後者だろう。しかもなんでAにハグをするんだ!私のA!なんであんな男にキスを!」
エルヴィンが嘆く。
「あいつは誰のでもないだろう。だが俺も同感だ。なんであんな男と!」
俺はAに抱きついた男も、それを返したAも許せなかった。
一体どんな関係なんだ?
しかも男はえらく美形で俺は怖かった。
Aを取られるのが。
…怖いだと?
なぜだ?
ああ、俺はあいつが好きなんだ。
早く想いを伝えた方が楽だったかもしれない。
そのうちに俺とエルヴィンの方にAと男が近づいてきていた。
「〜〜〜〜〜〜」
Aが俺とエルヴィンに言った。
いつもと違う言語を使っていることを分かっていないらしい。
俺たちが何も反応しないとまた繰り返したが、また反応しないので俺とエルヴィンの靴をヒールの部分で踏んだ。
「痛いじゃないか!」
エルヴィンが叫び、俺も言った。
「痛いだろう。それにお前は何語を話してるんだ?理解できないんだが」
Aはやっと気づいたようで言った。
「申し訳ありません、団長、兵士長。こちらは私の幼馴染みのジャックです。私が出て行くまでずっと一緒にいました。彼も一族のはみ出し者で意気投合して。私と同い年です。あ、彼も貴族ですよ」
Aが紹介するとジャックとか言う奴は言った。
「キャス、僕はちゃんとこっちの言葉も喋れるよ。こんにちは。ジャック・クロスフォードです。貴族の末っ子です」
ジャックはお辞儀をした。
「私はエルヴィン・スミス。調査兵団団長だ」
エルヴィンが自己紹介したので俺もそれに倣う。
「俺はリヴァイ。A曰くアッカーマンらしい。調査兵団の兵士長だ」
自己紹介を終えるとAとジャックは行ってしまった。
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作者名:カシオペア | 作成日時:2017年6月4日 23時