私とリヴァイの恋物語 1 【リヴァイ兵長】 (ページ5)

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日常ページ5

リヴァイside

あれから何年も経って、今年で俺たちは26歳。

仲間もできた。

「A、まだなのか？」

Aは今、ファーランに教えられて料理を作っている。

Aの癖を直すのに苦労しているようだ。

包丁を逆手に持ちたがる。

分からなくもないが、どうにかならないのか？

「だって、こんな風に持ってたらうまく殺せないよ」

お前の目的はなんなんだよ…

もうすでに死んでいる肉を殺すのか？

「これは料理だから。それにAがちゃんとしてくれないと食事にありつけないんだけど」

ファーランが言う。

Aはファーランを憎々しげに睨んで、渋々ちゃんと持った。

できるのかよ。

Aの作った料理は普通に美味しかった。

「美味しい！姉貴、すごい！」

イザベルが騒いでいるのをAは笑ってごまかした。

まさか、ファーランがやったのか？

聞いてみるとそうだった。

料理初心者がこんなにうまくできるわけはないか。

「でも、Aは肉と野菜は切ってくれたよ」

ファーランがフォローするが、結局ほとんどファーランがやったんだろう。

俺はため息をついた。

Aが頬を膨らませる。

「私は料理なんてしたくてしてる訳じゃないの。ため息つくぐらいならやらせないでよ」

Aはそう言って食器を洗い出した。

Aは潔癖症だ。

イザベルも手伝っているが、Aに説教を食らっている。

俺はこんな日常が好きだった。

しかし、あの仕事が舞い込んできてから、この日常は狂い始めた。

調査兵団の分隊長のところから書類を取ってこい。

その分隊長、エルヴィン・スミスを殺せ。

そんな仕事だった。

見返りは十分だった。

だから引き受けた。

それだけのことだった。

その結果、取り返しのつかないことになってしまった。

こんなこと、一体誰が予想できた？