喧嘩 ページ40
リヴァイside
俺とAは未だに睨み合っていた。
紅茶でここまでなるかと思う奴が大半だろうが、これは譲れない。
絶対にダージリンの方がうまい。
「絶対にアールグレイの方がうまいからな」
Aが言った。
口調が変わっている。
怒っている証拠だ。
「いや、ダージリンだ。絶対にな」
またしばらく沈黙が続き、俺たちは同時に袋を置いた。
その音で皆がビクッとしたのが分かった。
放置するなら関わるなよ。
「だいたいお前は俺よりも淹れるの下手だろ?そんな奴が淹れた紅茶なんてうまくねぇ。いくらダージリンだったとしてもな。そんなんで紅茶を語るな」
俺の言葉にAの目が光った。
悪い光だ。
「確かにお前の方が紅茶を淹れるのはうまいかもしれねぇが、掃除はどうだ?テーブルの裏に埃がついている。全然なってねぇじゃねぇか。詰めが甘ぇんだ」
あ?
詰めが甘いだと?
「ここは俺が掃除したんじゃねぇ。こいつらがやったんだ」
俺は班員を指差して言った。
Aは鼻で笑う。
「お前の教育がなってねぇからこんなになるんだろ。指揮能力がなってねぇんじゃねぇの?兵士長なんてやめて下っ端兵士になったらどうだ?」
お前に指揮能力がどうこう言われたくない。
人のこと言えねぇだろ。
「お前だって指揮能力はそんなに高くないだろ?俺より弱いくせにぐちぐち言うんじゃねぇ」
Aはまた鼻で笑った。
どこに嘲るような内容がある?
「確かにお前は人類最強だ。だが、立体機動の腕は私が上だ。スピードも、技術もな。体力とパワーはお前が上だが、他はほぼ互角だろ?立体機動で殺し合ったら私が勝つな」
なんだと?
バカ言うな。
「俺が勝つに決まってんだろ?お前は俺に勝てねぇ」
Aはニヤッと笑った。
「じゃあ怖くねぇな。かかってこいよ」
挑発に乗る気は無かった。
だが、ここで引いてはダメだ。
俺はAに掴みかかった。
Aも俺も立体機動装置をつけたままだ。
Aは片手で剣を出して構え、俺をかわす。
俺も剣を出した。
お互いに構えて睨み合ったままだ。
先に動いたのはAだった。
剣を振り下ろす。
しかし俺が剣で受け止め、金属音が鳴り響く。
Aは反動でバク転した。
今度は俺が攻めた。
剣がAの頰をかすめる。
Aも反撃に出た。
同じく頰が切れた。
そこで一時停止した時、誰かに止められた。
もがくが、抜け出せない。
なんだよ。
止めるなよ。
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カシオペア(プロフ) - ありがとうございます!頑張ります!! (2017年8月24日 14時) (レス) id: 4013e8b9ed (このIDを非表示/違反報告)
萌(プロフ) - 面白いです!続編も頑張って下さい! (2017年8月23日 17時) (レス) id: 8d86d6f3b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:カシオペア | 作成日時:2017年8月10日 12時