私とリヴァイの恋物語 1 【リヴァイ兵長】 (ページ39)

今日:10 hit、昨日:3 hit、合計:107,018 hit

救世主？ページ39

エルヴィンside

旧調査兵団本部に到着した。

特にこれと言った用事はないが、まぁいいだろう。

ドアを開けると、リヴァイとAがハンジの胸ぐらを掴んで睨みつけていた。

そしてハンジは私を見て目を輝かせている。

「救世主だ！」

ハンジが言った。

状況が読めない。

班員たちは呆然としているだけで、何も行動を起こさなそうだ。

「なぜこうなった？」

私が聞くとリヴァイとAの目がこちらに向いた。

なんかめっちゃ睨まれてるけど、私は仮にも団長なんですけど。

2人は同時に手を離して何かの袋を私に突きつけた。

高級そうな紅茶の袋だ。

リヴァイはダージリン、Aはアールグレイだ。

それがどうした？

「2人はどっちが美味しいかで言い合いしてたんだよ」

ハンジが困ったように言った。

いや、なんで紅茶なんかのためにここまでになったんだ？

「なぜそれにハンジが巻き込まれていたんだ？」

私が聞くとハンジが説明してくれた。

紅茶なんかと言ったせいか。

さっき頭の中で考えていたことだ。

口に出さなくてよかった。

「まぁとにかく2人とも落ち着け」

私がなだめると2人はまた私を睨みつけてお互いを見た。

そしてまた睨み合っている。

恋人同士じゃないのか？

その時、2人が同時に振り向いた。

そしてお互いが淹れたと思われる紅茶を差し出してきた。

私はそれを飲んだ。

どっちも美味しいが。

「「どっちがうまいか決めろ」」

皆の方も見て2人は言った。

班員は慌てて考え出した。

ていうか、Aの口調が…

「決められないよ。どっちも美味しいもん」

ハンジが言った。

他の皆も頷く。

もちろん、私も含めて。

「あ？なぜ決められねぇんだ？俺の淹れたダージリンの方がうまいに決まってるだろ」

リヴァイが言った。

Aはリヴァイに一瞥をくれ、言った。

「私の淹れたアールグレイの方がうまいに決まってんだろ？お前らの味覚はそんなことも分からねぇほど腐ってんのか？」

いや、もう完全にゴロツキ時代の口調に戻ってる気がする。

2人はまた睨み始めた。

これは放っておくのが一番いいか。

私は放置して皆と話し始めた。

他の者は少し戸惑っていたが、放置しようと決めたらしい。

それを後悔したのはまた少し後の話。