私とリヴァイの恋物語 1 【リヴァイ兵長】 (ページ3)

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リヴァイside

俺たちはそれからお互いのことを話した。

名前はAで、名字はわからないこと。

両親がいないこと。

同い年だということ。

その他も話した。

意外と共通点が多い。

俺はなぜこいつを救ったのか分からなかった。

だが、恐らくどこかに共通点を見つけたんだろう。

翌日、Aはナイフを研いでいた。

「怪我が治ったらあいつらに仕返しするの。だから研いでるんだ。それにあいつらの血で汚いし」

俺が問うとそう答えた。

こいつはバカか？

「またやられるだけだろ」

俺がそう言うとAは小さく笑った。

そしてこちらを向く。

「やられてるだけなんて嫌だし、私は地上に行きたいから、あんなやつに負けてるようじゃ階段は突破できない」

こいつ、いろんな意味ですごいな。

「あ、邪魔なら出てくけど」

Aは思い出したように言った。

「ここに住めばいいだろ。俺しかいねぇし」

俺が目をそらして言うとAがクスクス笑った。

何がおかしいんだ？

「ありがとう。すごく助かる。リヴァイって結構照れ屋だね」

Aはそう言った。

俺は眉を潜めた。

「黙れ」

俺が奥に行ってしばらくすると、Aが声をあげた。

見てみると紙幣を手に持っていた。

こっちに気づいたAが言う。

「あいつらに少し金とられちゃった。まぁあいつらから取ったんだけど。住ませてもらうから好きに使っていいよ。どうせまたとってくるし」

Aは服のポケットから紙幣の束を出した。

結構あるな…

道理で身なりがきちんとしてる訳だ。

Aは持っていたバッグから服を取り出した。

「着替えるからあっち行ってて」

俺は歩きながら考えた。

もうすぐ思春期の男女が同居していていいのか、と。

まぁその時はその時か。