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ツナ達と帰宅していると、突如ザーッと雨が降り始めた。
全員傘を持ってなかったから、近くで雨宿りをしてる。多分、通り雨だろ。
「あー。降られたね」
「いきなりだなー」
何人もの人達が、オレ達の前を掛け足で通ってく。
鞄や、ハンカチを頭に乗っけて、雨に出来るだけ濡れない様にしている。
「きゃー!雨だー!!」
「おーい、速くぅ」
「まってー!」
見たところ、小一位の男女がキャッキャと走って行く。
仲良さそーだな。雨の中、満面の笑みで鬼ごっこをしてるみてーだ。
『たーけーしー!おいてっくよ〜♪』
『まてってA!!』
『はっやくー!!』
『ははっ、ホントAって足はやいよな!』
「…っ」
A………。
思えば、あれはオレの初恋だったのかもしれない。
今は違うけれど、会いたいと思う気持ちは今でも変わらない。
昔から、偶にしか会うことが出来なかった。
向こうが家に遊びに来るだけで、オレから遊びに行けなかった。
Aが、今何所で何をしているのか。オレは何も知らない。
Aの事に関して、思い返せば、オレは何も知らなかった。親父だったら、何か知ってるかもな…。
「…何かあったの、山本?」
「ん〜?何でもないぜ♪」
「…そっか、なら良いんだけど……」
いつの間にか、雨足が弱くなっていた。
今の内に帰っちまった方がイイかもしれねぇな。
「そろそろ帰っか」
「そうだね。じゃ、ここらへんで」
「失礼します!!」
また雨が降り始めない内に帰っちまおう。
走って帰ると、水が飛び跳ねて制服のズボンの裾が濡れた。
結構降ったみてえだな。明日の朝練、グラウンドで出来っかな?
「ただいまー」
「おう。帰ったか」
店の扉を開けると、親父がカウンターで仕込みをしていた。
のんびりと準備している。今日は、何も予約が入って無いみたいだな。
「学校はどーだった?」
「楽しかったぜ!」
「そーかい。そりゃ良かった」
手を休める事無く、親父は準備を続けている。
オレは階段を上って、自分の部屋に入った。
荷物を置いてくつろいでいると、突如電話が鳴った。
二回程コールが鳴ると、音が止んだ。
親父が出たんだろ。下から話す声が聞こえる。
かなり長い間話している。知り合いか何かだったのか?
その割に、声の大きい親父の声が聞こえない。知り合いだったり、お得意さんだったりすると、親父の声は家中に響く。
ガチャン!!
大きな音を立て、受話器が置かれた。
…何かあったのか?
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泡沫斬夜(プロフ) - 続きすっごい気になる、、！更新待ってますね！ (2015年10月25日 21時) (
レス) id: 755bd31c50 (このIDを非表示/違反報告)
とある小人(プロフ) - そうなんですかっ！！楽しみです！頑張って下さい( ´ ▽ ` )ﾉ (2015年6月9日 13時) (レス) id: 3c5b9af9ef (このIDを非表示/違反報告)
神聖(プロフ) - とある小人さん» わぁ、ありがとうございますっ!!頑張りますね♪山本君、すぐにあえますよ（*^^*） (2015年6月8日 19時) (レス) id: f02aff1548 (このIDを非表示/違反報告)
とある小人(プロフ) - 続きが気になりますっ！(*^^*)頑張って下さい( ´ ▽ ` )ﾉ……山本…早く逢えると良いですね(*^^*) (2015年6月8日 14時) (レス) id: 3c5b9af9ef (このIDを非表示/違反報告)
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