私とオオカミくん４

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「もう必死すぎ、ふふ」



「あの時もだったよな」



「うん。2人で花火の形当てるのに

　必死になってたよね」



「んふ、懐かしいな」







隣で嬉しそうに

夜空を見上げてる宏を見ながら

ふと思い出したあの日のこと。









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ドーーーーーーン・・・・






最後の花火が消えた後、









音も光もなく、

静かになったこの丘の上で









『Aちゃんのことが好きなんだ』









初めて知った宏の想い。









“好き”って気持ちがわからなかった私は

その想いに応えることができなかった。









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「ねぇ、宏・・」



「ん？」



「あの日、ここで告白してくれたじゃない・・？」



「え？、あー・・うん」









「宏はどうして、・・

　私のこと好きになったの・・？」









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ずっと気になっていた。








宏に告白されたあの日から、

自分の中で“好き”って気持ちに

気づくまでかなりの時間がかかった私。








その間、宏はずっと

私のことを想い続けてくれていた。









宏が私を好きな気持ちは

よくわかってるつもり。









でも、どうして私のこと・・？









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「わかんない」



「え・・？」



「何でかはわかんねーけど、

　気づいたら好きになってた」



好きってそんなもんだろ。って

下を向いた宏は、少し呆れてるように見えた。








「そ、そっか・・そうだよね・・」


宏の言葉に何も言えなくなった私。







2人の間に沈黙が流れる。








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気まずさをごまかすように空を見上げて





「あ、あれ何の星かな・・！？」




適当に目に入った星を指さした。









「ほ、ほら！あのオレンジ色の・・っ




星を指さしながら

宏の方を向いた瞬間、






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いきなり塞がれた唇。









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「ひ、ろ・・？///」





「Aだから」





「え・・？」







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「Aだから好きになったんだと思う」







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そう言って私を真っ直ぐに見つめる宏の目は、









あの日、ここで告白した時と同じ瞳をしていた。



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