私とオオカミくん４

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「宏・・？」



道路を挟んだ向こうの道にいる宏の姿。









“会いたい”






自然と足が宏の方に向かって動いた。









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急いで道路を渡って、

どんどん宏に近づいていく。









今、話したって

どうなるかわかんない。









でも、








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それでも、会いたい。








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ある程度近づいた私。









勇気を振り絞って、







「ひ、・・」



呼びかけようとしたその時、









歩いてた宏の足が突然止まって









「えっ・・？」




そのまま可愛らしい外装のお店の中に

入って行ってしまった。







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「ここって・・」





最近できた女性用アクセサリーのお店だった。









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「どうして・・？」







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“誰のために・・？”









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思わず追いかけてた足が止まった。








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だって、きっと









プレゼントの相手は








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私じゃないから。









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宏とケンカして、

連絡も取ってないのに、

私にプレゼントなんて









そんなことあるわけない。









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ふと浮かんだ

この前、宏の隣にいた女の子。









「そっか、・・あの子のために・・」








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もう、宏の中に

私はいないのかもしれない。








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宏に直接、声をかけることもできず

そのお店から離れるように歩き出した。


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