032 ページ34
.
この先二度と会えないかもしれないし、
むしろ会ったらだめな気がする。
「何できたや・・」
「お願いします・・っ!」
無理矢理、
店長に上着を渡して帰ろうとした時、
「ちょい待って」
突然私の腕を掴んで、反対の手で
ケータイをポッケから出し、
誰かに電話をかけ始めた店長。
「あー、俺だけど。うん。
お前今家?」
「あの、店長・・?」
「うん。今から酒持って行くわ。うぃー。じゃ。」
「・・・・??」
「よし。行きますか」
「へ・・?」
.
「北山ん家」
「・・えっ?」
「ほら早く行くよ!」
「えええ、ちょっ・・」
掴まれた腕を強引に引っ張られて
そのまま連れて行かれる私。
「き、北山さん家なんて、私・・っ」
「自分で返しな」
「え・・?」
「借りたもんは自分でちゃんと返すの。
この前辞めてった子もちゃんとバイト着
自分で返しにきたでしょ?」
「い、いや・・それとこれとは違いま・・っ」
「いいから!行くよ!」
「えっ、え・・っ」
.
.
半ば強引に連れ込まれたタクシーの中で
「〜〜〜〜♪〜〜〜♪」
鼻歌歌いながらご機嫌な店長と
「返したらすぐ帰る。
返したらすぐ帰る。
返したらすぐ帰る・・・」
どこか一点を見つめたまま
変な呪文を唱えている私。
.
・・どんな顔して会えばいいんだろう。
極度の緊張と不安に襲われる。
でもせっかく会えるのなら
.
“好きでした。”
“出会えてよかったです。”
“ありがとうございました。”
この3つは必ず伝えよう。
.
もしそれに
.
“さようなら。”が加わったとしても
ちゃんとお別れしよう。
.
「・・・っ、」
ちょっと胸は苦しいけど。
.
.
「や〜宅飲みとかいつぶりだろ」
いつ用意したのかわからない
大量のお酒を持って嬉しそうな店長。
その隣で愛想笑いをしながら
名残惜しく愛しい人の上着を
そっと抱きしめた。
.
816人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「Kis-My-Ft2」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
やまみつ(プロフ) - メロさん» こんばんは!お待たせしてしまいすみません(泣)久しぶりの更新です。急展開です。楽しんで読んでいただけると嬉しいです◎ (2017年7月2日 23時) (レス) id: f90c4f8e8d (このIDを非表示/違反報告)
やまみつ(プロフ) - tsubakichanさん» こんばんは!本当にお久しぶりです(泣)やっと更新ができました!急展開です!楽しんで読んでいただけると嬉しいです◎ (2017年7月2日 23時) (レス) id: f90c4f8e8d (このIDを非表示/違反報告)
メロ - 更新ありがとうございます。キスしゃったり主人公ちゃんも帰っちゃったり、すごい状況で仲直りができるか私まで不安です(笑)リアルとの両立は難しいですよね。ゆっくりで大丈夫です。私達は気長に待っているので、(リアルが)落ち着いてからゆっくり書いてください。 (2017年1月5日 1時) (レス) id: 2ca1bbbf12 (このIDを非表示/違反報告)
tsubakichan(プロフ) - いつも更新の事を気にされているようですが、ご自分のペースで自由にして頂くのが一番ですよ。 私は、こちらのヒロインちゃん大好きなので、無事に完結されるまで、いつまでもお待ちできます。逆に、お忙しいのに更新ありがとうございました。 (2016年10月9日 6時) (レス) id: 5589304e39 (このIDを非表示/違反報告)
tsubakichan(プロフ) - 更新、お疲れ様です。甘々展開ではなかったですね〜。早く追いかけて!どんな理由か知りませんが『キスして、ゴメンはないだろ!』と泣かせてばかりで、いつまでも煮え切らないみっくんに少しイラっとしました。(苦笑) (2016年10月9日 6時) (レス) id: 5589304e39 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:やまみつ | 作成日時:2015年11月13日 1時