030:みっくんside ページ32
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一旦離れていったその姿を
もう一度、
自分の腕の中に閉じ込める。
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「どうしてこんなことするんですか・・」
涙で震えた声。
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俺のせいでAちゃんを
苦しめているのに、
自分の感情が抑えきれない。
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Aちゃんのことを想って
"もう会わない"と決めたはずなのに。
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俺の中で、Aちゃんの存在が
こんなにも大きくなっていたことに
気づかされて、自分でも驚く。
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もうこれ以上、
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自分の気持ちを
ごまかすことはできなかった。
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ぎゅって、さらに腕に力を込めて
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「あのさ、俺・・
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Aちゃんのこと・・」
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俺の心の中、奥深く
潜めていた想いが
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今にも溢れ出そうとした瞬間、
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「北山くん、このビル
入って行ったよね!?」
「何かの撮影なのかな!?」
ビルの入り口の方から
聞こえた女子の声。
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「・・・っ、!」
その声にハッとして
思わずAちゃんの体を離した。
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そういえば、俺
マスクもなんもせずに・・
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「北山さ・・っ」
「ごめん」
乱れた服のまま
涙で震えてるAちゃんに
自分が着てた上着をそっとかけて
「気をつけて帰れよ」
その場から逃げるように立ち去った。
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俺は芸能人。
こんなこと簡単に
できる身分じゃねーんだ。
そう自分に言い聞かせながら。
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タクシーで家に向かう途中、
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「お客さん、どうされましたか?」
「え?」
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気づけば頬に伝ってた温かいもの。
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「や、なんでもないっす・・」
自分で自分のしたことを
反省すると同時に、
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「ちくしょー・・」
やりきれない想いが
俺の心を埋め尽くしていた。
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やまみつ(プロフ) - メロさん» こんばんは!お待たせしてしまいすみません(泣)久しぶりの更新です。急展開です。楽しんで読んでいただけると嬉しいです◎ (2017年7月2日 23時) (レス) id: f90c4f8e8d (このIDを非表示/違反報告)
やまみつ(プロフ) - tsubakichanさん» こんばんは!本当にお久しぶりです(泣)やっと更新ができました!急展開です!楽しんで読んでいただけると嬉しいです◎ (2017年7月2日 23時) (レス) id: f90c4f8e8d (このIDを非表示/違反報告)
メロ - 更新ありがとうございます。キスしゃったり主人公ちゃんも帰っちゃったり、すごい状況で仲直りができるか私まで不安です(笑)リアルとの両立は難しいですよね。ゆっくりで大丈夫です。私達は気長に待っているので、(リアルが)落ち着いてからゆっくり書いてください。 (2017年1月5日 1時) (レス) id: 2ca1bbbf12 (このIDを非表示/違反報告)
tsubakichan(プロフ) - いつも更新の事を気にされているようですが、ご自分のペースで自由にして頂くのが一番ですよ。 私は、こちらのヒロインちゃん大好きなので、無事に完結されるまで、いつまでもお待ちできます。逆に、お忙しいのに更新ありがとうございました。 (2016年10月9日 6時) (レス) id: 5589304e39 (このIDを非表示/違反報告)
tsubakichan(プロフ) - 更新、お疲れ様です。甘々展開ではなかったですね〜。早く追いかけて!どんな理由か知りませんが『キスして、ゴメンはないだろ!』と泣かせてばかりで、いつまでも煮え切らないみっくんに少しイラっとしました。(苦笑) (2016年10月9日 6時) (レス) id: 5589304e39 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:やまみつ | 作成日時:2015年11月13日 1時