みっくんが好き。

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「今日も来なかった・・」



あれから5ヶ月経った。





月に一回は必ず来てくれていた北山さん。




あの日以来、姿を見ていない。









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バイトの帰りに書店に寄った。






こっそりアイドル誌を手に取る。







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「かっこいい・・」



キラキラした笑顔で、

誌面を飾る北山さん。






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今、なにしてるんだろう。




お仕事が忙しいのかな・・





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「会いたいな・・」




北山さんに会えないだけで

こんなにも寂しくなる。







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『Aちゃんの頑張ってるとこ見て、

　元気もらってる客もいるってこと覚えといて』





あの日の北山さんの声、仕草、

抱きしめられた時のぬくもり、匂い。








忘れられない、私の記憶。









抱きしめられたあの日から、

私は気持ちの変化を感じてた。






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いつも来てくれていた北山さんが

急に来店されなくなって、







寂しくて、会いたくて。






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今までも、北山さんが来るのを

楽しみにしていたけど、







それとは違う、今の気持ち。







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北山さんともっと話したい。



もっと北山さんのことを知りたい。









きっと私、






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北山さんに恋をしたの。







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テレビや雑誌で見るアイドルの北山さんと、

裏で真剣に悩んだり、人に親切にしたり、

心優しくて、真面目な１人の男としての北山さん。







その全てが私を魅了して、





「北山さん・・」




いつのまにか、


北山さんを好きになってた。






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芸能人に恋なんて、

友達に言ったら笑われちゃうかな。





それでも抑えきれないこの気持ち。







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「いらっしゃいませ！」



ラストオーダーまであと少し。





今日も来られなかった・・








少し落ち込みながら働いてたら、







「こんばんは〜」




入り口の方から

聞き覚えのある声が聞こえた。



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