私とオオカミくん３

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「じゃあ席について」


「はい」




先生に誘導されて

私の列の一番後ろの席へ

向かいだした寺井くん。








私の隣を通った瞬間、









ばちっ









思わず目が合った。









「昨日はどうも」



にこって、

なんとも素敵なスマイル。









「・・・・・・っ///」



そのイケメンスマイルにやられて

なにも返せなかった私。









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突然現れた

イケメン転入生の噂は

すぐに広まって









「ねぇっ、あの人だよ！」


「ほんとだ！超イケメンっ！！」




教室に他クラスの女子が

駆けつけるほど。









もちろん、









「昨日のイケメンくん、

　転入してきたらしいな」




オオカミくんの耳にも入ってた。









「あ、うん・・」



「しかもAのクラスかよ」



「私もびっくり・・」



「あんなにかっこよくて

　頭もいいとはなー」



「ね、すごいよねー」



「・・・・・・・」



「・・ん？宏？」





一緒に帰ってる途中、

急に立ち止まった宏。









「・・話した？、今日」



「え？えっと、少しだけ」




って言ってもただ昨日のお礼を

してくれただけだけど・・。









「ふーん・・」



「どうしたの？」



「や、なんでもない」




帰るぞって

強引に私の手を引っぱる。









「あ、そうだ・・」



「ん？」



「私、明日から宏と

　一緒に帰れない・・」



「は？」



「明日の放課後から

　課外が始まるの・・」



「課外・・？」



「うん。だから先に帰ってて？」



「いいよ、待つよ」



「ううん・・っ、

　課外の時間、結構長いから

　待たせるのも悪いし・・」



「そっか・・」



「うん。ごめんね」




いいよって言いながらも

しゅんって眉を寄せて

なんだか寂しそうな宏。









「てかさ・・」



「ん？」



「それって転入生も・・？」



「あ、うん。

　クラス全員出席だから・・」



「へぇー・・」



「どうしたの？」



「あー、いや・・」

　




さっきから寺井くんの話になると

急に不安そうになる宏。







もしかして、昨日私が

寺井くんに見とれちゃったの

気にしてるのかな・・？





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