私とオオカミくん３

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「宏、泣いてた？」




映画が終わってすぐ、聞いてみた。







「はぁ？泣いてねーよ」




「えー？鼻すすってたじゃん」




「ばか、あれはただの鼻水で・・」




「ふーん・・」





私が怪しそうな目で見つめると







「・・だって感動しちまったんだもん」




しゅんって急に小さくなった宏。








その姿に思わず笑っちゃって

デートの緊張が一気にとんでった。









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「A、なんか行きたい店ある？」



「んーとね・・」





映画館を出た後、

駅近くのショッピングモールへ。









歩いてるうちにふと目に入ったお店。





かわいい雑貨屋さん。








ななちゃんの誕生日がもうすぐだから

なにかプレゼント買いたいな・・



なんて思いながら見つめてたら








「そこ入る？」



そのお店を指さした宏。







「あ、でも・・っ」






あきらかに女の子しか入らなそうな外観。



それなのに宏を連れて行くなんて・・








「・・大丈夫だよ！」




「入りてーんだろ？」




「ううん、また今度で・・っ」




「まぁ、いいから入ろーぜ」






ぐいって私の手を引っぱって

一緒に入ってくれた。








「友達のプレゼントをね・・」




「あーあの子？」




「そうそう。どれがいいかな・・」




うーんって悩んでたら









「これは？」



ふいに宏がイヤリングを手に取った。






「わぁーかわいい！」





小さな花が飾られたイヤリング。



とてもかわいくてななちゃんに

ぜひプレゼントしたい。




「それにしようかなー///」




そう言って宏から

そのイヤリングをもらおうとしたら







「ちょっと待って」


「ん？」







宏の手がそっと

私の横の髪をかき分けた。






「えっ・・？///」





そのままイヤリングを私の耳に合わせた宏。






「んふ、似合う」




かわいいって頬を緩ませてる。









イヤリングと一緒に

宏の指がかすかに耳に当たってて

どんどん顔が熱くなる。


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