私とオオカミくん３

103 ページ14

.





それから月日が経って

宏と付き合って１ヶ月が過ぎた頃。








.








いつものように２人で帰ってたら







「なぁ、A」




「ん？なに？」




「今週の土曜、俺ん家来ない？」




「えっ・・？///」








突然、宏からお家に誘われちゃいました。









『家に呼ばれた時は要注意！！』




一瞬でななちゃんの言葉を思い出した私。









これってもしかして・・


そういうこと・・？







ガオガオーって真似をしてた

ななちゃんの姿が頭に浮かぶ。









.









「え、えっと・・」




「土曜なんか用事あんの？」




「いや、その・・・」









どうしよ。



全く心の準備できてない。









今週の土曜日・・


私、大丈夫なのかな・・








.









「いやさー、俺ん家のかぁちゃんが

　Aに会いたい会いたいって

　うっせーんだよなー」




「え、そうなの？」




「うん。だから土曜日、

　会ってやってくんない？」









な、なんだ・・///



お母さんいるなら大丈夫だよね・・///









「うん！喜んでっ！///」




「よかったー、んふふ」




「宏ってほんとお母さんと

　仲良しだよね」




「え？そうかな？」




「うんっ、そういうの

　すごくすてきだと思う！」




「お、おう。ありがと///」








宏の顔が少しだけ赤くなってて

なんだか私も照れちゃった。









.









.









翌日。









「甘いね、A」






ななちゃんに報告すると

なんとも厳しいお言葉。









「あのね、わかってる？

　相手はオオカミなの。

　親がいるとかそんなの

　関係ありません・・っ！」




「いや、でも・・」




「だって考えてみなよ。

　あんなにガオガオしてる

　オオカミくんなんだよ？

　むしろ今まで襲われなかったことが

　奇跡なんだからね？」




「そ、それは・・

　そうなんだけど・・」








たしかにななちゃんの言う通り。








でもさすがにあのオオカミくんでも

親が家にいる時はしないよね・・？


　

.

104→←102

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す