私とオオカミくん３

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「早く着きすぎちゃった・・」




デート当日。




緊張しすぎて待ち合わせ場所に

３０分も早く着いてしまった私。




北山くんと学校外で会うのは夏祭り以来。






昨日の夜、何を着るか悩みに悩んで

結局ななちゃんに写真を送って決めてもらった。




髪もメイクも一応

ばっちりにしてきたんだけど

大丈夫かなぁ・・





「はぁ・・緊張する・・」







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しばらくしてこっちに

向かってくる宏の姿が見えた。







秋らしい茶色のジャケットに

落ち着いた色のパンツ。


髪はワックスでふわって、まとめてあって


いつもの学ラン姿とは違う、大人っぽい宏。








「お待たせ」



「・・・・っ///」



宏の姿に見とれちゃった私。





「ん？どした？」



「あ、ううん・・っ///

　なんでもない・・///」



「そ。じゃあ行こっか」



んっていつものように手を

出してくれた宏。



少し照れながらその手を握って

デートが始まりました。









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「どこ行くの・・？」



「んーとね、映画」



「映画？」



「うん。観たいやつあってさ」





これって宏が指さしたのは

最近テレビでもよくとりあげられてる

なかなかの感動もの。




こんな映画観るんだぁ・・って

その意外性にびっくり。





私、涙もろいんだけど・・

大丈夫かな・・




そんな心配をしながら

宏と一緒に映画館の中へ。







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「まじ楽しみ」


「ふふっ、私も」





席について、スクリーンを

見つめながら小声で話す私たち。









突然、宏が私の手を握ってきた。






「えっ・・///」






驚いてる私の隣で

んふって満足そうな宏。







ただでさえ、手をつなぐだけで

緊張しちゃうのに

こんな暗いところで数時間

ずっとつないだままなんて

私耐えられるのかな・・///







宏の手のぬくもりが

私をさらにドキドキさせる。









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映画が始まった。





つないでる手のことも気になってはいたけど

あまりにも感動する内容に

私の目はずっとうるうる状態。






泣くのが恥ずかしくて

必死に我慢してたら突然、








ずーって鼻をすする音が聞こえた。









あれ？もしかして・・？









どうやらその音は隣から。









暗くてよく見えないけど

宏の目にきらって涙が

光ってるような気がした。









普段とのギャップに

思わずにやけが止まらない私。


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