ビールグラス ページ22
S「晩飯には帰るから」
M「わかった」
せっかくの休日。ちょっぴり寂しそうな潤を置いて、トートバッグを肩にかけると駅に向かう。
今日は潤にプレゼントを買いたいから。
え？誕生日？父の日？
そういうの無きゃダメ？
いつもありがとうのプレゼントなの！
紫陽花が咲き始めた道を抜けて、小さな一軒の建物へ。古民家を改装した器のセレクトショップ。
ビールグラスを探していると言ったらリビングのバイヤーが教えてくれた郊外の店。
表にも無造作にグラスが積まれていて、しゃがみこんであれこれ手に取ってみる。
う〜ん料理屋の小さいのもいいけど、家で使うんだったらゴクゴク飲める大きめもいいかな。
やっと腰をあげて中へ。うわ〜いっぱいあるなぁ…
父の日が近い事もありビールグラスがたくさん。陶器か〜泡がクリーミーになるって言うけど、重いかな？
んん？曲げわっぱのグラス？これもいいな
「そちらは人気で残り一点ですよ」
二人分無きゃ意味ないもん。
やっぱガラスか。うすはりね。よくお店でも見るけどすぐ割りそう…
吹き込みのちょっとポッテリしたグラス。好きだけどビールならもうちょっと薄い方が…
飲むジェスチャーをしながら、また棚に戻す。
うわ、カッケェ！黒切り子。
うわ、タッケェ！却下！
あ。コレ
ごついタンブラー。でも斜めに大きく凹凸の模様が入っているから滑りにくくて持ちやすそう
模様はざくざくと大きめだからビールの色も綺麗に見えそう。
S「すいません。これ２つ。プレゼント用に」
また駅への道を戻る。途中で無人販売の花屋で紫のスカビオサを買う。夏だなぁ…
S「潤、ただいま〜」
M「おかえりー」
今日一日ずっと待っていた声が聞こえる。
S「これ、プレゼント。いつもありがとう」
M「なあに？グラス？イイじゃん！ちょうどビール冷えてるよ」
あ、そうだ。肝心なビール忘れてた。
さすが潤！
S「うわ、すげぇ肉！」
M「奮発しちゃった// 」
グラスを少し傾けて、ゆっくり泡をたてながらビールを注いだら。
ゴクゴクと勢いよくビールを流しこんで、皿に手を伸ばす。
S「肉ウマッ！！」
M「あのね、バルサミコと豆板醤をね…」
紫のスカビオサが黄金色のビールの向こうでゆらゆら揺れる。
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shopin(プロフ) - はじめまして♪私は (2015年3月30日 10時) (
レス) id: afe33c612b (このIDを非表示/違反報告)
ヒロ☆ミ(プロフ) - ゆみさん、お疲れさまでございました。 もちろんです！他の作品もステキですもん！ すっかりヒモショーラバーですし♪ いつもステキな作品ありがとうございます♪ (2014年12月1日 6時) (レス) id: de579950a8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆみ(プロフ) - ヒロ☆ミさん» いつもありがとうございます。全くの私事で、長年勤めた百貨店を退職しまして、しばらく百貨店の事から離れたいのが正直な所で。再開は確実にお約束できませんが、また他の作品でもお会いできたら嬉しいです。 (2014年12月1日 5時) (レス) id: 2efc07bbe9 (このIDを非表示/違反報告)
ヒロ☆ミ(プロフ) - 12月にはいった今、ここまで読み進めました。オシャレでほっこりでおいしくって。ほんとにだいすきです。山風百貨店が少しお休みということなので、ふたりの出逢いをおさらいしようかと♪ ご無理なさらずにゆみさんのペースでいらしてください。 (2014年12月1日 4時) (レス) id: de579950a8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆみ(プロフ) - みーさん» はじめまして。何度も読み返してくださっているなんて、作者にとって一番嬉しいお言葉です。本当にありがとうございます。 (2014年10月26日 3時) (レス) id: 2efc07bbe9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆみ
作成日時：2014年3月15日 17時
