13.月の戯言 ページ13
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「ほら、受け取りなよ」
ショッピングモールのベンチに二人で座ったところで
月島が鞄からイチゴミルクの紙パックを差し出してきた。
「あ、ありがと。ってか、ぬるっ」
「一言多いんだけど」
これ、学校の自販機で私がいつも買っているやつだ。
学校から買ってきたからぬるくなってしまったんだろう。
月島は頭いいからな、記憶力もいいだろうから
私が買ってること覚えてたんだ。
「あんた、やっぱり頭いいんだね」
「どういう意味?イヤミ?僕Aより成績下なの知ってるよね」
「そういうんじゃなくて。これ私がいつも買ってるやつ。やっぱ頭いいから記憶力いいよね」
イチゴミルクのパックを月島に見せるように翳すと
月島はそっぽを向いた。
「あんたは、意外と頭悪い」
「はいはーい。それでいいですよーだ」
イチゴミルクを飲みながら。
なんか、気まずいな。
そう思っていると。
「……山口もさ。自信ないだけだとは思うけど。でも今回のことは山口が悪いと思う」
ぽつりぽつりと。
考えながら話しているのがわかった。
「僕、一応あんたよりは山口とは付き合い長いから」
月島はこちらを見ないで話を続ける。
「山口にはAより、あの嶋田マートのバイトの子みたいな女の子の方が似合ってると思う」
月島が珍しく申し訳なさそうな表情だから。
私も何だか調子が狂っちゃってる。
「いいよ。知ってる。分かってる。ありがと、言ってくれて」
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茜(プロフ) - ねこみやさん» 第二弾構想はあったんですが形にするのは難しかったですがそんなふうに言っていただけたら書いてよかったです😭本当にありがとうございます! (8月27日 20時) (レス) id: 42242e81de (このIDを非表示/違反報告)
ねこみや(プロフ) - これも最高すぎました😭😭一弾読み終わってこのあとどうやって続けるんだ!?って心配に(?)なってたんですけど2弾も面白すぎました茜さんの作品まじで好きです出会えてよかったです、、😭 (8月27日 16時) (レス) @page25 id: 3ca32de087 (このIDを非表示/違反報告)
茜(プロフ) - せーろさん» 嬉しいです!ありがとうございます!更新頑張っていきますのでよろしくお願いします。 (2020年5月19日 18時) (レス) id: ac176d995c (このIDを非表示/違反報告)
せーろ - 面白いです!更新頑張ってください! (2020年5月19日 8時) (レス) id: 20ff22750d (このIDを非表示/違反報告)
茜(プロフ) - 美優さん» コメントありがとうございます!いえいえ、私もリクエストを頂けて読んでもらえて嬉しいです。また良いと思ってもらえる作品が書けるかどうかわかりませんが、精一杯がんばります! (2020年4月16日 18時) (レス) id: ac176d995c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:茜 | 作成日時:2020年4月15日 15時