turn21:雨 ページ21
「武」
「なんだ? 親父」
「さっきの二人は恋人同士か?」
「さぁな。断定はできないけど、ま、近いもんはあるかもな」
「案外適当な認識だな」
「それが俺ってもんさ」
俺は二人が出て行った戸の先まで行き、ふと眩しさに目を細める。天を仰げば、雲の合間から太陽の光が射し始めていた。
「雨、止んだな」
外を見回す。二人の姿はどこにも見当たらない。まるで、幻であったかのように。……雨の跡にすぐ消える、霧のように。
たぶん、あの骸は幻覚だったのだろう。焦っていたように見えた。媒介なしに自分を再現するのは相当力を使うらしいからな。
あの子は無事に黒曜に着いただろうか。
手に残る微かなあの子の温もり、柔らかい髪の感触、名前を呼ぶたびに真っ直ぐに向けられた眼差し──あれは確かにあった。こんなにも脳裏に焼きついているのだから。
触れた唇も──
「おーい、武。いつまで感傷に浸ってんだ」
「別に浸ってねーよ。皿洗いだろ? 今行く」
幻のように儚げな少女の姿はたとえ幻だったとしても、俺の胸の奥にずっと焼きついていた。
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ﾍﾟﾝﾈｸﾞﾗﾀﾝ(プロフ) - 腐・委員長さん» わああっ、その褒め方は恥ずかしいです。でも嬉しいです。
拙作でも楽しんでいただけたのなら嬉しいです。
ありがとうございますm(_ _)m
(2016年10月12日 22時) (携帯から) (
レス) id: 04ea405d06 (このIDを非表示/違反報告)
腐・委員長(プロフ) - 山本君が「ｓんん゛っ」←って言ったときは「あ゛あ゛山本ぉポジション変われぇ」とか這いつくばりながら発狂してました。最後に聞きたいのですがﾍﾟﾝﾈｸﾞﾗﾀﾝさんは神とかいう種族の方ですか？俺にはどうもそうとしか思えません（真顔）長文失礼いたしました。 (2016年10月12日 19時) (レス) id: 525858538d (このIDを非表示/違反報告)
ﾍﾟﾝﾈｸﾞﾗﾀﾝ(プロフ) - ｱ ﾘ ｱさん» ありがとうございます。
頑張ります。 (2016年10月11日 7時) (携帯から) (レス) id: 04ea405d06 (このIDを非表示/違反報告)
ｱ ﾘ ｱ - 続編おめでとうございます！また明日観に来ます。 (2016年10月10日 23時) (レス) id: aa61ec1ba2 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2016年10月10日 0時
