一欠片の愛をPart2【五条悟】

陸拾漆 ページ20

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しばらくたったが、あれ以来相澤さんが学校に来ることはなくなり胸をなでおろしていた。


あの人に会ったら私は何をしてしまうか分からない。


酷いことを言い、また前みたいに手を上げてしまうかもしれない。そんな場面を五条先生に見られて今よりもっと嫌われてしまったら辛いから。




毎日五条先生への気持ちを消そうと好きではないと自分に言い聞かせながらも、これ以上嫌われたくないと思ってしまう矛盾に反吐が出る。




「これ、まとめといて」


『あ、はい。分かりました』




そのような考え事をしていると頭上から五条先生の声が降ってきて、反射的に返事をした。


最近の会話は専ら業務連絡ばかりで、冷たいことを言われる回数も減り内心ホッとしていた。


誰に何を言われてもちょっとやそっとじゃ心は折れないが、五条先生に言われるとなると別だった。嫌いと言われれば胸が締め付けられるし、涙が零れそうになるから。




五条先生から渡された資料を捲るも頭に浮かぶのは五条先生のことばかりで、全く頭に入ってこなくて、集中しようと頬を両手で叩いた。




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