一欠片の愛をPart2【五条悟】

陸拾 ページ13

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それから数日、五条先生と関わる機会はなく、任務に行っているのか姿を見ることもなかった。



もしかしたらあの女の人とどこかに出かけているのかもしれないな、と考えると胸が痛んだ。



知り合いにしては距離が近かったし、五条先生も楽しそうに笑っていて、美男美女でお似合いで私が入り込む隙間なんてちっともなかった。




『はぁ…』




少しだけ膨らんできたお腹を撫でながらため息をついた。







「…ったく、人遣い荒いんだよ」



小さな声で文句を言って額を押さえながらやけにげんなりとした顔の五条先生が教務室に入ってきたのはその少し後の事だった。



いつもの任務くらいじゃ文句を言うことはあってもあんな顔をするようなことはないのに、何かあったのだろうかと心配になるが、五条先生を不快にさせないようにするために声はかけないでおく。




「チッ、なんでいるんだよ」




椅子に座っている私を上から見下ろし軽く睨みつけながら吐き捨てるように言った五条先生。ただそこにいるだけで邪険にされるなんて。きついなぁ…


爪が手のひらにくい込む感覚を無視して左手をぎゅうと握り締め無表情を保った。





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