さまいちが子育てする話

8話 ページ9

side一郎


「こんな所にいたんだな。」

いろんな所に行って左馬刻がいないか探した。

そしたら、海辺にいた。

「左馬刻、明日の朝早いんだろ。家に帰ろう。一馬と一左も待ってるよ。」

俺がいくら声をかけても左馬刻は反応しない。

「なぁ、左馬刻。俺さ、家族がバラバラなのイヤなんだよ。だから、一馬と仲直りしてくれねぇか？」

左馬刻に訪ねても、やっぱり反応はない。

それだけ、自分の子供に暴力を振るった事がショックだったんだろう。

「今、仲直りしとかねぇともう二度とできねぇかも知れねぇぞ。それでも左馬刻は良いのか？」

「良いわけねぇだろ。」

やっと左馬刻が反応してくれた。

「じゃあ、仲直りしような。ほら、家に帰るぞ。」

「待て、タバコ買ってからだ。」

「はいはい。」

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