ねーちゃんが十人 ページ14
＿「……ふぅ」
ひとまず目的地に到着。
人数がすごいため、ねーちゃんは行く先々でスカウトの嵐。
中王区ではないとはいえ、各領地の一番大きな街は、男女比が半々程度になっている。
そこらかしこで金を持ってそうな男が派手な女を侍らせて、真っ昼間からおデートだ。
遊びに来た女を狙った男もいるため、見た目と威勢だけはいい男がねーちゃんに声をかけてくる。
腹は立つが、
「すみません、俺のツレなんで」
と言いながらねーちゃんを抱き寄せるのは快感を覚える。
はぐれても面倒だしねーちゃんと一緒にいる時間が減るのは嫌だから合法的に腕を組めるのも高得点だ。 愛してるぜ、イケブクロ。 ねーちゃんと弟達の次位に。
「一郎、まずどこ行く？」
「服屋！ ねーちゃんの！」
俺には乱数というつよーい味方がいる。
乱数プロデュースの人気ブランドはイケブクロにも支店があるらしく、全店舗+オンラインショップ分の売り上げは計り知れない。
今日はイケブクロに遠征してるらしい。
ねーちゃんを会わせるのは癪だが、現役の人気デザイナーにねーちゃんを任せるのもまた悪くないだろう。
「でも、ここまで混んでるとすごい並びそうじゃない？ いいの？」
「へへっ、だいじょーぶだ！ 俺の知り合いにデザイナーの奴がいっから」
そう言うとねーちゃんは、さすが一郎！ と笑った。
さっき来たメールの返事はこないだこなした依頼の礼も相まって『もっちろんだよ☆』と快く承ってくれた。
ようやく、乱数の店があるモールに着き、幾分か人通りが少なくなる。
と 、言ってもやはりはぐれそうなほどの人数はいるので、腕組みは続ける。
今が幸せの頂点と言われても、俺はいいぜ！ と頷ける気がする。 ねーちゃん可愛い。
「え、一郎……。 あれ？」
クイクイ、と服の裾を引っ張られ、ねーちゃんが指す方を見る。
そこには行列と人集り。
流石乱数……と思っていたが、行列と人集りの目標があまりにも違う気がする。
きゃあきゃあ、と黄色い声。
ぴょんぴょん跳ねる特徴的なピンクの髪。
あの色は間違いない、乱数だ。
相変わらずのモテ男っぷり。
「あー！ キタキタ！ オネーさんたちぃ、ちょーっとどいてねー！」
スキップするようにこっちに来る乱数。
女の群れが、モーゼの海のように二つに分かれる。
ねーちゃんの姿を捉えた瞬間、乱数の目が見開いた様な気がした。
いつも通りの胡散臭いまでの笑顔を貼り付け、乱数はねーちゃんを見つめていた。
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おりはるこん（改名）(プロフ) - ミーさん» コメ返し遅れて申し訳ないです！最近やることが多いので更新事態の優先順位が低くなってるのがすごく悔しくて…。終わりは決まってるので着いてきていただけると嬉しいです！ (2018年11月29日 20時) (
レス) id: ea4c86eaca (このIDを非表示/違反報告)
ミー(プロフ) - 最近読み始めたので、更新とても嬉しいです…!これからも頑張ってください！ (2018年11月9日 20時) (携帯から) (レス) id: 750b1e0df3 (このIDを非表示/違反報告)
おりはるこん（改名）(プロフ) - ぬぬぬさん» ここだと文字数が足りないのでボードかメッセージに移行してもよろしいでしょうか？私の考察は250文字以上になってしまいそうなので…(汗) (2018年9月15日 18時) (レス) id: ea4c86eaca (このIDを非表示/違反報告)
ぬぬぬ(プロフ) - ペンは剣よりヒプノシスマイクってどういう意味だと思いますか？？？調べても全然分からなくて… (2018年9月15日 17時) (レス) id: 62aeac2e51 (このIDを非表示/違反報告)
おりはるこん（改名）(プロフ) - ぬぬぬさん» わかりみが深い…！久々にヒプマイを誰かと語れてスッキリしました！ぽっせもわかります！ヒプマイ沼は深いですね…！ (2018年9月15日 17時) (レス) id: ea4c86eaca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おりはるこん(元鈴音)
| 作者ホームページ：なし
作成日時：2018年8月26日 8時
