俺らの姉ちゃんは可愛い ページ2
_「はー、美味かった」
姉ちゃんのクッキーは、お店で売ってるやつより断然美味い。
空っぽになった箱の中を嬉しそうに見ながら、姉ちゃんは「お粗末様でした」と言った。
「ねえさんは休んでて。 僕が片付けるから」
「うん、ありがと」
兄ちゃんが録画してくれたアニメを再生してると、姉ちゃんはソファの隣に腰を下ろす。
姉ちゃんは楽しそうに、「実はねー」と笑った。
「プリンも持ってきたの。 焼いたヤツ」
「えっ! プリンも?」
「うん。 ご飯食べたら食べよ」
姉ちゃんの焼きプリンも好き。
甘くて、ふるふるして、すっげえ美味い。
少し子供っぽかったかなと姉ちゃんを見ると、柔らかい笑顔でこっちを見てた。
姉ちゃんの笑顔も、甘くて、ふわふわで、すっげえ好き。
「姉ちゃん、夕飯は?」
「何にしよっか」
「僕は、ねえさんの作るものならなんでも好きですよ!」
「なっ、さぶろ……!」
「んー、どうしたぁ、二郎」
姉ちゃんの前では流石に喧嘩は出来ない。
それを知ってか、三郎はニタニタと煽るように笑ってる。
「(姉ちゃんは俺と話してたんだよっ、失せろ)」
「(あーあ、ねえさんもこんっっっな無能とおしゃべりなんて……、やっぱり僕のねえさんはすごいや)」
「んなてっめ!」
立ち上がった瞬間、姉ちゃんの肩がビクンッと震える。
「ああっ! ごめっ……」
「くっはははっ!」
腹抱えて、目尻に涙が浮かぶほど笑ってる。
姉ちゃんはこちらをジトーと見ており、俺は何も出来ない。
「こーら、三郎も」
「……はぁい」
三郎が大人しく食い下がる。
内心ザマァ、と思いつつ、顔に出ないように注意する。
「よしっ、じゃあ姉さんは夕飯の買い物に行ってくるよ」
「僕も着いてく! 荷物持ちぐらいは……」
「なっ! 姉ちゃん! 俺も行く!」
なんで着いてくるんだよ、と睨みつけてくる生意気な弟はガン無視。
姉ちゃんはそんなことは露知らず、「わかったー、何食べたい?」とマイペースだ。
「「姉ちゃん/ねえさんの作るものならなんでも!」」
思いっきりハモった。
「真似すんな」
「そっちこそ!」
そんな俺らを見て、姉ちゃんは「仲良いね」だとか。
いくら姉ちゃんでもそれはない。
行くぞ、と言いながら姉ちゃんからカバンを取り上げる。
姉ちゃんは少しおかしそうに「んー」と返事した。
「手でも繋ぐ?」
「っ!?」
顔がブワッと熱くなる。
姉ちゃんはこういうお茶目なとこが可愛くて、未だに慣れない。
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おりはるこん(改名)(プロフ) - ミーさん» コメ返し遅れて申し訳ないです!最近やることが多いので更新事態の優先順位が低くなってるのがすごく悔しくて…。終わりは決まってるので着いてきていただけると嬉しいです! (2018年11月29日 20時) (レス) id: ea4c86eaca (このIDを非表示/違反報告)
ミー(プロフ) - 最近読み始めたので、更新とても嬉しいです…!これからも頑張ってください! (2018年11月9日 20時) (携帯から) (レス) id: 750b1e0df3 (このIDを非表示/違反報告)
おりはるこん(改名)(プロフ) - ぬぬぬさん» ここだと文字数が足りないのでボードかメッセージに移行してもよろしいでしょうか?私の考察は250文字以上になってしまいそうなので…(汗) (2018年9月15日 18時) (レス) id: ea4c86eaca (このIDを非表示/違反報告)
ぬぬぬ(プロフ) - ペンは剣よりヒプノシスマイクってどういう意味だと思いますか???調べても全然分からなくて… (2018年9月15日 17時) (レス) id: 62aeac2e51 (このIDを非表示/違反報告)
おりはるこん(改名)(プロフ) - ぬぬぬさん» わかりみが深い…!久々にヒプマイを誰かと語れてスッキリしました!ぽっせもわかります!ヒプマイ沼は深いですね…! (2018年9月15日 17時) (レス) id: ea4c86eaca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おりはるこん(元鈴音) | 作者ホームページ:なし
作成日時:2018年8月26日 8時