君と見たあの空を (ページ25)

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顔を拭いていると此方へとやってきてお風呂に入っていいと言ってくださった佐野さん

お言葉に甘えできるだけ素早くシャワーを浴びて用意してくださった部屋着に袖を通して

さっき教えてくれたリビングルームの方へと向かった

『おはよう、、ございます』

「おはようございます、目は覚めました？」

薄く笑みを浮かべながらそう聞いてきた佐野さんに頷きながら問いかける

『はい、あの、なんで私はここに？』

きっと此処は佐野さんの自宅だろう。

しかしそんな場所に来た心当たりもなければ

この家の主人つまり佐野さんの布団で目を覚ます心当たりもなかった。

恐る恐ると言ったふうに聞けば

「え、覚えてないんですか？」と悲しそうな表情を浮かべた佐野さん

極め付には「あんなに楽しい夜を過ごしたのに」と所謂爆弾というものを投下された。

そんな彼の発言に『え、あ、』と意味の成さない一音を連発していると

佐野さんは耐えきれないと言ったように笑い出す。

「すみません、揶揄いました。別に想像するような楽しい夜ではないですよ」

ニコニコしながら謝った佐野さんに安堵する。

「……宮さんがナニ想像したかは知らないですけど」

惚けるように笑った佐野さんに思わず非難の声を上げる

『タチが悪いですよ！』

そんな私をみてやっぱり笑顔を浮かべながら謝る佐野さん

心が篭ってないのがバレバレですよ？