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顔こそ見えなかったが、
その男性の大きな背中と
束感のある茶色の髪の毛、
そして、柔らかい声と台詞。
大人としての魅力を感じると同時に、
胸の奥に
擽ったい何かを得た。
だから、
予定していた課題を終わらせると
その男性の真似をして
「今日もとても美味しかったです。
また来ますね！」
そう顔見知りの店員さんに
恥ずかしくも、挨拶をして店をでた。
帰り道も、
家の帰ってからの時間も、
ふと気づけば蘇る
あの男性の後ろ姿と、
リピートされる台詞。
それこそが
恋予報だったことを知るのは
それよりもずっと後だった。
後日、
私はいつも通り
カフェに向かった。
店内に入ると、
お気に入りの場所を探す前に、
あの男性の後ろ姿を探していた。
だけど、
見つけることができないまま
今日は空いていた、
自分のお気に入りの場所に座った。
そして、
メニュー表も見ないまま、
また、アイスカフェラテを頼む。
昨日と同じことをしたら
またあの男性が現れるような気がして。
周りをキョロキョロしてしまうのを
頑張って抑えながら
必死にノートとにらめっこしていたけど
その姿を再び見ることはできなかった。
あからさまに沈んだ気持ちのせいで
昨日よりも一層苦味を感じるカフェラテを
飲み干して、
ルーティンにしようと決めた挨拶をした。
変わらずに笑ってみせる店員さんに
軽く会釈をして
私はいつもより早い時間に店を出た。
周りの雰囲気に
なんとなく誘われた気がして、
いつもは通らない道を通って、
遠回りをして帰ることにした。
懐かしさを彷彿させる商店街を抜け、
お店の前に綺麗に飾られた花に引きつけられる。
こんなところに
お花屋さんってあったっけ？と思いながらも
目の前のお花をみて楽しんでいた。
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椿茜(プロフ) - 名前変換が出来ていないので、確認と訂正の方よろしくお願い致します。 (2021年3月3日 8時) (
レス) id: ffddcc42e3 (このIDを非表示/違反報告)
椿茜(プロフ) - 初めまして。楽しく読ませていただいていたのですが、5月のページのところに出てくる奈々葉でしたっけ？誰ですか？ってなってしまいました。 (2021年3月3日 8時) (レス) id: ffddcc42e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：嶺花 | 作成日時：2021年1月15日 20時
