恋のシグナル -Daiki.A-

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「いらっしゃいませ！4名様ですか？
こちらへどうぞ！」




世間では華金という金曜の夜、居酒屋は儲けどき。
給料日後ともあって満席状態が続いてる。




＊「すいませーん。」


「はいっ！お伺いします！」


＊「おー、お姉ちゃん元気いいねー！じゃあビール4つと焼き鳥と出汁巻ね。とりあえずそれで。」




どこかが空けばすぐ片付けに行って、また新しいお客さん通して。
そうすると注文に呼ばれて、お酒やお料理運んだり。
店内をあちこち行ったり来たり。




大「ドリンク出まーす！」


「はーい、行きます！」


大「結構重いぞ。A持ってける？」


「大丈夫！」


大「無理すんなよ？」




大貴くんの声が聞こえて取りに行けば、大好きな笑顔がそこにあって。
ほんの少しの会話でも嬉しくて、どんなに忙しくても頑張れちゃう。




裕「大ちゃんの声に誰よりも先に反応するの、見てて笑える。」


「うるさいなー。いいの！」


相「料理出るよー。」


裕「ほら、店長だって呼んでるよ？笑」


「聞こえてるよっ。裕翔が行けばいいじゃんか！」


相「誰かー、運んでー。」


「もうっ。はーい！いきまーす！！」




クスクス笑う裕翔を軽く睨んで出来上がった料理を運んでると、また違う所から注文の声が上がる。
金曜日の夜は本当に忙しい。
ちょっと疲れてきたなって思っていた所へ、店長から救いの言葉が掛けられた。




相「Aー、休憩入っちゃって。」


「ありがとうございます！休憩頂きまーす。」


大「Aこれ飲みなー。」


「え？いいの！？」


大「シッ！みんなには内緒な。」




本当だったら休憩では飲めない甘いソーダの中にフルーツがたくさん入ってるドリンク。
人差し指を口元に当てて、大貴くんはそれを私にくれた。



なに、もう。
みんなに内緒とか、嬉しくなっちゃうじゃん。

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