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お店を後にした私たちは、そのまま解散しようってことになった。
圭人は電車なので駅まで見送り、今は裕翔に家まで送ってもらってるとこ。
「バイトの時より時間早いから大丈夫なのに。」
裕「いいの、いいの。聞きたいこともあるからさ。」
聞きたいこと?なんだろう。
圭人の前じゃ聞けないことなのかな。
裕「Aさ、やっぱ大ちゃんと何かあったでしょ。」
「どうして?」
裕「最近一緒に帰ってないじゃん。俺らが着替え終わるともういなくてさ。
さっきも。大ちゃん来た時浮かない顔してた。」
普通にしてたつもりなんだけどな。
裕翔って勘が働くというか、良く見てるんだね。
「そんな顔、してた?」
裕「少し前だったら大ちゃんがいるだけで嬉しそうだったのに、今は無理して笑ってるって感じ。」
「そっか。」
裕「圭人は気付いてないけど、俺は大学もバイトも一緒だからさ。分かるよ、そのくらい。」
「うん。」
裕「言いたくなかったらいいよ?でも、何か心配で。」
「………………私ね、大貴くんに振られたの。」
裕「え!?」
「今の関係のままでいたいって。
だから、なるべく今まで通りにしてるつもりなんだけど。
裕翔にはバレちゃってたね。」
裕「そうだったんだ…。ごめん。」
申し訳なさそうな顔になる裕翔。
言わなかったのは私なんだから、謝らないで。
裕「圭人が聞いたら泣いちゃうかもしんないけど、1人で抱え込むなよー。」
「ありがと。話したら少しスッキリした。」
裕「俺、バイトの時出来る限りサポートするからさ!何かあったら言えよ?」
「うん。」
裕翔は優しい笑顔で私の頭にポンと手を置いたかと思うと、そのままワシャワシャーっと撫でられた。
「ちょっと、髪型崩れる!」
裕「いいじゃん。暗いし、崩れたって誰も見てないよーだ。」
「もー!」
こうやってふざけながら、明るく接してくれるのが嬉しい。
裕翔に話して良かった。
裕「そうそう。Aはそうやって笑ってた方が可愛いよ。」
さっきよりも、もっと優しい顔で言われたから。
少しだけ涙が溢れそうになった。
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はるな(プロフ) - 移行後も楽しみにまってます(*^^*) (2018年7月6日 16時) (レス) id: 44fd8f8597 (このIDを非表示/違反報告)
ここ(プロフ) - ともしゃんさん» なんと!泣いて下さっただなんて…。嬉しいお言葉。移行後もよろしくお願いします♪ (2018年7月5日 23時) (レス) id: 4a8aa9e558 (このIDを非表示/違反報告)
ここ(プロフ) - りぃさん» わー!キュンキュンして頂けてるんですね!!まだ続きますので、引き続きお読み頂けたら嬉しいです* (2018年7月5日 23時) (レス) id: 4a8aa9e558 (このIDを非表示/違反報告)
ここ(プロフ) - 舞さん» そろそろ気づいてきましたかね!自分の気持ちに。大貴くんに嫉妬されたいなぁ。と妄想が止まりません!笑 (2018年7月5日 23時) (レス) id: 4a8aa9e558 (このIDを非表示/違反報告)
ともしゃん(プロフ) - もう泣いちゃいました!!更新楽しみにしてます!!頑張ってください!! (2018年6月29日 23時) (レス) id: c7f602a46b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ここ | 作成日時:2018年5月18日 17時