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週明けの月曜から始まる中間テスト。
今日で大貴くんと一緒に勉強するのも最後。
なのに、訪れた図書室はいつもより生徒が多くて。
大「教室でやろっか。」
たった今降りてきた階段を再び登り、自分たちの教室まで戻ってきた。
教室は誰もいない空っぽの状態だった。
大「誰もいねえじゃん。ラッキー!」
「みんな帰るの早いね。」
私は自分の席に座り、大貴くんは1つ後ろの光くんの席に腰掛けた。
教室ならいつもみたいに小さな声で話さなくてもいいし、逆に良かったのかも。
「昨日の数学の問題、解けた?」
大「いや。家でもやってみたけど、やっぱ難しくて。」
「私解けたから、大貴くんにも教えるね!」
椅子を後ろ向きにして、向かい合うように座る。
健人に教えて貰った解き方を見ながら、同じように説明してみた。
大「へー。こうやって解くのか。凄えじゃんA。」
「全然凄くないよ。本当はね、解き方を教えて貰ったの。」
大「教えて貰った?誰に?」
「健人。」
大「王子かよ…。え、昨日一緒にやったの?」
「たまたま図書室で勉強してたみたいで。大貴くんが帰った後、一緒に勉強してたの。健人、数学得意だから聞いちゃった。」
大「ふーん。そっか。」
あれ、まずい事でも言っちゃったかな。
学年トップだもんなぁ、って呟きながら私のノートをぼーっと眺めてる。
大「やっぱ帰んなきゃ良かったなぁ。」
「どうして?」
大「んー、わかんない?」
「わ、かんない。」
大「俺が帰った後、王子と2人だったのかーって。単なる嫉妬です。」
「なっ!」
大「おかげで問題は解けたけどね。」
苦笑いしながら嫉妬って、そんな。
健人とは何もないのに。
それなら私だって嫉妬したんだから。
言わないけど。
その後も教室で2人きり、いつもより多めにおしゃべりしながら勉強する。
大貴くんと一緒にテスト勉強するの最後か、って思うとちょっぴり寂しい。
「大貴くん。」
大「ん?」
「期末の時も、一緒に勉強してくれる?」
大「っ、当たり前じゃん。つーか、そのつもりだし。」
「良かったぁ。」
大「あーぁ。ずるいよなぁ、ったく。」
「なんでよ!」
大「自分で考えろ、ばーか。」
「あ!ばかってひどい!」
教えてよ!って言ったら、はいはいって軽くあしらったくせに、ほら続きやろ?って頭ぽんぽんしてくるの。
ずるいのは、大貴くんだよ。
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あかね - ここさん» やっと付き合いましたね。最高です!移行してからも頑張って下さい。応援してます。後、ひかとはるかちゃんも付き合って欲しいです。それで…ダブルデートをするっていう話が見たい… (2019年8月21日 18時) (レス) id: 859480f15a (このIDを非表示/違反報告)
ここ(プロフ) - あかねさん» それなら良かったです (*^^*)光くんと遥香ちゃん、どうしましょうかねぇ。その辺も楽しみにして頂けると嬉しいです♪ (2019年8月21日 17時) (レス) id: 4a8aa9e558 (このIDを非表示/違反報告)
あかね - ここさん» 全然イケメンに書けてますよ!安心してください!付き合うとこですね?楽しみにしてます。頑張ってください!後、ひかとはるかちゃん?は付き合わないんですか? (2019年8月19日 19時) (レス) id: 859480f15a (このIDを非表示/違反報告)
ここ(プロフ) - あかねさん» ありがとうございます!大貴くん、イケメンに書けてますか(*´ω`*)?いよいよお付き合いが始まるので、キュンキュンして貰えるように頑張ります! (2019年8月18日 22時) (レス) id: 4a8aa9e558 (このIDを非表示/違反報告)
あかね - ここさん» ありがとうございます。楽しみますね。っていうか、この作品最高すぎてヤバいです!大ちゃんが…もう、イケメン!これからも頑張ってください (2019年8月8日 18時) (レス) id: 859480f15a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ここ | 作成日時:2019年7月13日 16時