藍沢先生が体調不良７(リクエストOK)

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名取「早川さん！」


そう操縦席に向かって思いっきり叫んだ。



名取「何かわからないんですけど、機内の空気が汚染されてます。窓開けます！」


早川・鳥居「え、…汚染？」


汚染？と戸惑っている操縦士の早川さんと鳥居さん。


無理もない。


俺だって今の状況は良くつかめないし雪村さんだって混乱しているっぽい。




でも今やるべきことは…この状況を打破するにはまずは…連絡。


俺は無線を翔北につないだ。


名取「こちら翔北ドクターヘリ。ヘリの機内で患者が嘔吐。吐瀉物を浴びた藍沢先生が呼吸困難に陥り意識を失いました。雪村、名取も吐き気、めまいの症状が出ています」


そう伝えて少し間があった後、「わかった。除掃の準備しとくわ」そう言う白石先生の声が聞こえた。


名取「ありがとうございます」


今の俺にはそれだけ伝えるのが精一杯で無線を切った。

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白石side


藍沢先生から頭部のＭＲＩの準備を頼まれて取り掛かっているとまたヘリから無線が繋がれた。



不思議に思いながら無線をとるとそれは藍沢先生ではなくて名取先生の声。


話を聞くと「ヘリが汚染されて藍沢先生が意識を失った」とのこと。



名取先生からの無線連絡によって初療室で待機していた横峯先生、灰谷先生は固まってしまった。




どういうこと……？



焦りすぎてうまく回らない頭で必死に状況を掴もうとＣＳ室まで走ると町田さんが早川さんにこのまま翔北へ戻るのがベストだと伝えていた。



白石「あと何分ですか？」


そう聞くと町田さんは「およそ5分です」と落ち着いた様子で答えてくれたけどそんな町田さんの顔にも焦りの色が滲んでいた。


白石「除装の準備しておくわ」


名取≪お願いします≫


その名取先生の答えを聞いて私はＣＳ室を出た。

橘先生にヘリの汚染の事を報告するとすぐに初療室周辺とヘリポートおよび緊急外来の立ち入り禁止が決定された。









私と灰谷先生と横峯先生はマスクで顔を覆いアイソレーションガウンを身に着けヘリポートに待機していた。



灰谷先生と横峯先生が除装スペースを設置するためにパーテーションを運んでくれている間私は除装シャワーのチェックをしているとそこにヘリが到着した。



着陸したヘリのドアが開くと雪村さんが転がるように飛び出してきてそこに灰谷先生と横峯さんが駆け寄った。

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