8 ページ19
藍沢に色々な方法で仕事をしないようになだめてみるもののバッサリきられてしまう。
恐らく藍沢の頭の中で
心配=迷惑
↓
必要とされなくなる
と変換されているのだろう。
そもそも心配=迷惑ではない。
それに体調が悪いのに仕事を休んだって誰も藍沢を必要としなくなるわけがない。
でも藍沢はそれに気づいていなくて自分は働かないと、オペをしないと他人から必要とされないと勘違いしている。
藍沢「なんで仕事をしたらいけないんだ?」
緋山「またそれ?だーかーらー体調が万全じゃないでしょ?」
西条「今はしっかり休め」
今日も仕事をやらせろと言ってくる藍沢。
そんな藍沢を説得していると何かの拍子のベッドの近くにある小さな机の上に置いておいた藍沢のPHSが床に落ちた。
それに気づいて藍沢がベッドから降りて落ちたPHSを拾おうとしたがそれは叶わず……
グラッ
立ち上がった藍沢の体は傾いて重力に逆らうことなく床に向かって落ちて行った。
それをギリギリのところで西条先生が受け止めて藍沢の体が床に打ち付けられることはなかった。
西条「貧血か……」
そういう西条先生。
藍沢の瞼を見ると白くて確かに貧血を起こしていた。
藍沢「……っ…」
貧血でまだ目が回っているのか西条先生に支えられながらベッドに戻るも、まだギュッと目を瞑っている藍沢。
緋山「ったく…無理するなって言ったでしょ!?」
新海「いいか、藍沢。お前の復帰をみんなが待ってる。脳外も救命も。お前が必要とされているのは医療だけじゃない。オペに入らなくったって仕事を休んだって必要とされなくなるなんてことはないんだ。だから今は自分の体調を一番に考えろ」
西条「俺たちはお前の復帰を待ってる。ゆっくりでいい。数日間体調悪かったのに無理して働いてたらしいな。無理させて悪かった」
藍沢「………」
新海「今はゆっくり休め。お前の事待ってるから」
そう言うと藍沢はぎゅっと閉じていた目をゆっくり開いた。
藍沢「……ありがとう」
そういった藍沢の顔はいつもの仏頂面に見えたけど少し笑っているようにも見えた。
それから藍沢は「仕事をさせてくれ」というオーラを醸し出すことはなく薬での治療を続けて無理もしなかったため通常より少し早めに仕事に復帰できるほどに回復した。
新海「無理すんなよ」
藍沢「わかってる。体調を崩さない程度に休んでた分のブランクを取り戻す」
新海「お前らしいな。望むところだ」
END
273人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
明日香 - RULIさん» わかりました。コメントありがとうございます。なるべく希望に沿えるよう頑張って書かせていただきます。これからもよろしくお願いします! (2019年5月28日 21時) (レス) id: 9194933e72 (このIDを非表示/違反報告)
RULI - 遅くなってすみません。雪村先生がいいです! (2019年5月25日 9時) (レス) id: 8fa7ebfbfe (このIDを非表示/違反報告)
明日香 - 愛美さん» 感想ありがとうございます!楽しんでいただけたなら嬉しいです。これからも更新頑張っていきますのでよろしくお願いします! (2019年5月19日 18時) (レス) id: 9194933e72 (このIDを非表示/違反報告)
愛美 - リクエストした藍沢先生が甘えるお話を書いてくださりありがとうございます!!読みながら想像して悶えてました笑 これからも楽しみにしてます!! (2019年5月19日 16時) (レス) id: 9661795347 (このIDを非表示/違反報告)
明日香 - RULIさん» お返事ありがとうございます!黒田先生か白石先生ですね!頑張って書かせていただきます。誰かを庇うとのことでリクエストをいただいていたのですが、誰を庇うとか指定はありますか? (2019年5月18日 21時) (レス) id: 9194933e72 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ