藍沢先生が体調不良6(リクエストOK)

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藍沢side


気分転換にと盛って医局からでたものの天野奏での言葉が何度も頭をよぎる。


今日はなんだか体調が悪くて頭が痛いのにあのオペの事を思い出すとただでさえ痛い頭がさらに痛む。



頭痛に内心顔を歪ませながらも脳外ヘカルテを届けに向かった。







脳外にいけば医局にいるのは新海だけで西条先生も他の医師もいない。


医局に入り歩いたからか少しクラクラする体。

クラクラする体を休めようと足早に席に着くと新海に声を掛けられた。



新海「このカルテ……」


そういいかけた新海。

だけど俺の顔を見て言いかけた言葉を止めた。


新海「お前体調悪い？」


そう真剣な顔でストレートに聞いてくるから少し戸惑ったが平静を装い「別に」と答えた。


_________

新海side


奏ちゃんに後遺症が残ってしまったとわかったあの日から藍沢の様子が少しずつおかしくなっていった。


日に日に顔色は悪くなり疲れ切ったような顔をするようになった。


仕事に支障は出ていないもののいつ倒れてもおかしくないくらい目の下の隈は酷い。





責任感じてるんだろうな……




誰よりも責任感の強い藍沢。


責任を感じていない訳がない。


辛いはずなのに何て声を掛けても何も言ってくれない。


「大丈夫だ」「問題ない」そう言う藍沢をみてしんどいはずなのに……


そう思うとなんだか胸が締め付けられているような感覚に襲われた。

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藤川side



あれから１週間＿＿＿＿＿



今日は藍沢がいつになく落ち着きがない。



ペンを回す回数がいつも以上に多く、それも何度も取り落とし、指を擦る癖も出ている。





藍沢の落ち着きがないのは


今日は奏ちゃんの後遺症の検査の日だから……





あれから藍沢は一度も家に帰らず病院に泊まり込んでいた。


「帰れ」何回この言葉を藍沢にかけただろう？


しつこく行っても藍沢は中々帰らなかった。



今の藍沢は顔色が悪く隈が酷い。

それに加えて食事をちゃんと摂れていないのか1か月前と比べたらかなり痩せた気がする。


そんな藍沢になんて声をかけたらいいのか分からないようで誰も声をかけるものはいなかった。







それから一時間後。


救命の医局にバタバタと近づいてくる足音が聞こえた。


恐らくこの時間だと奏ちゃんの検査が終わったくらいだろうから新海先生だろう。


藍沢も感じ取ったらしくいつもポーカーフェイスを貫く藍沢の顔にも緊張、恐怖、不安が入り混じったような表情が浮かんでいた。

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