検索窓
今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:72,097 hit

31 ページ31

待ちに待った合宿当日。

2回目は1週間も合宿があるから、それだけ一緒にAといることができる。



「…やっくん!」



バスから降りてきたAが、迷いなく俺に飛びついた。

周りのやつらは、「出た」という顔で俺らを見ている。



「久しぶり、A」

「会いたかった」



感情が高まってきたのか、Aは泣きそうな顔をする。



「その髪型、似合ってる。俺、好きだよ」

「……ほんと?やっくんショート好きなの知ってたから、合宿前に切ったんだ」

「──はーい、バカップル劇場は置いといて、さっさとやるぞー」



呆れたように手を叩き、そのうえ大声で言う黒尾。

2人で話していたいけど、さすがに練習をサボるわけにはいかないし。

仕方ないか。



「今日頑張ったら、いいものあげるから」

「いいもの?」

「うん、いいもの」



しー、と人差し指を口の前に立てると、Aは「楽しみだなぁ」と満面の笑みを見せる。

俺はその笑顔を見れただけで、十分だった。



「……あ!忘れてた」

「ん?」

「えっとね、久しぶりの──」



Aは照れくさそうに俺のジャージを掴み、自分の元に引き寄せて

キスをした。

32→←30



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (20 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
65人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:明日 | 作者ホームページ:http://twitter.com/asu_6021  
作成日時:2017年3月17日 12時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。