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収録が終わり、楽屋に戻る道すがら
前にいるのは翔くん。
いつも緩やかな肩のラインが
今日はより一層、なだらかに見えた。
「翔くん、どうしたの？」
「え？」
不意に話しかけると、肩を揺らして振り向いた。
「落ち込んでるように見えたから。」
「そう？大丈夫だよ。」
一見、何もないように見えるが俺にはわかる。
これは、貼り付けた笑顔。
昔から嘘つくのが下手なんだよな。
でも、俺には深掘りできない。
それがもどかしくて。
「なら、いいけどさ。」
当たり障りない言葉しか、言えない。
翔くんの笑った顔が見たいとか
俺だけを見ててほしいとか
言葉に出せない感情が喉につまる。
いつから、こんな女々しくなったんだろう。
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作者名：もふ
| 作成日時：2019年4月28日 18時
