幼馴染みに付いた虫［ 黄 × 青 × 緑 ］

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章ちゃんが島を出る日も ほんまに気付けや！ って散々念押しした。


……はずやねん。


はずやねんけど、




｢しょーおたっ！｣




何やねん。




｢わっ！もぉ、たっちょんやめて恥ずかしい…｣




この目の前の光景は何やねん。




章ちゃんが島を出てはや半年。


…早速 変な虫付いとるやんか！


しかも何 章大 とか呼び捨てしてんねん！


何様や御前！！




｢ほんま誰やねん｣


｢やから何回も言うてるやん。
同じ大学の、大倉忠義くん｣




それはわかっとんねん。


この台詞聞くの十回目やし。


重要なのは次の台詞やねん。


それが衝撃過ぎて何回聞いても覚えられへんねん。




｢…で、その、僕の……彼氏…｣




言う度に顔赤くして語尾がどんどん小さくなっていく章ちゃん。


ほんまに、只々可愛すぎる。


神様 性別間違えてもうてるで？



って、そんなこと今はどうでもええねん。


いや、どうでもよくないけど。


章ちゃんが可愛過ぎるからこんな面倒なことになってんけど。




｢いつから？｣


｢えと、一ヶ月前くらい…｣


｢何でもっとはよ言ってくれんかったん！
あんだけ何かあったら言いやって言うたやん！｣


｢ごめん亮…なんか、言い辛ぁて…｣




あぁっ、そんなにしょんぼりせんといて章ちゃん！


章ちゃんは何も悪ないねん！


悪いのは、




｢まあまあそない責めんといてあげてや、亮ちゃん｣




御前や！




章ちゃんのこと誑かしといて何ほざいとんねん！




｢あぁ？
御前 なに亮ちゃんとか馴れ馴れしく呼んどんねん｣


｢え？ あぁごめん、錦戸くん？｣


｢錦戸“さん”や！錦戸“さん”！｣


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ラッキーパーソン

知念侑李

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