14.吹雪の中で ページ48
mm.
mm「阿部ちゃ、」
彼の吐いた血のそばに、
阿部ちゃんは倒れている。
口の端からはまだ血が溢れ続け、
うっ、うっ、と背は波打っていた。
fk「…どうした、阿部ちゃん、」
返事はなく、
ただ、苦しそうに血を吐き続ける。
nb「まって、まってまって、なんで、えっと、どうすればいいんだっけ、
と、とりあえず救急車…だよね」
dt「阿部分かる？俺の声聞こえる？
聞こえてたら手握って。
…よし、まだ意識あるな。頑張れよ」
目の前で起こっていることが
理解できない。
やっと帰ってきてくれた彼が、
目の前で、血を吐いて、倒れている。
…なんで？
ab「はーっ、はーっ、めぐ、」
必死に呼吸をしながら俺の名を呼ぶ。
いかなきゃ、なのに足はすくんで動かない。
iw「目黒」
そっと背中を押されて
ゆっくり、ゆっくり彼に近づく。
康二に抱えられている阿部ちゃんを
俺の腕の中に閉じ込める。
ああ、嫌だ。
なんだよ、なんでなんだよ
きっと、今救急車が到着したところで
間に合わない。
ab「…ポタージュ、ごめんね、っけほ」
mm「いい、いいよそんなの、」
ab「あ、そうそう、多分、はぁ、
色々分かると思う、けど、俺っ、知ってたから、」
sk「なに、なにを知ってたの阿部ちゃん」
ab「…さくまぁ、お前の泣き顔見たくねえよ」
sk「ねえ、ってば、」
ab「ふはは、…はあ」
ゆっくり目を伏せて、
ab「みんなに、何もなくてよかったぁ…」
馬鹿だ。
本当に馬鹿だと思った。
iw「何いってんだよ、しっかりしろ！！」
kj「大丈夫やって阿部ちゃん、絶対助かるって！！なあ、大丈夫やから、」
ab「大丈夫大丈夫、みんな大丈夫だよ」
けほ、
1つまた咳をして血を吐き出す。
彼の言葉には、
すごく安心感があって、大好きで
なのに今は
怖くて、不安がいっぱいで。
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たそ(プロフ) - はちにゃんちゃんさん» いつもコメントありがとうございます！楽しみにしててください〜＾＾ (2020年11月13日 19時) (
レス) id: 01b6d17915 (このIDを非表示/違反報告)
たそ(プロフ) - miaさん» ありがとうございます〜！！！！ (2020年11月13日 19時) (レス) id: 01b6d17915 (このIDを非表示/違反報告)
はちにゃんちゃん(プロフ) - お疲れさまでした!!!更新ありがとうございます!!!もう…阿部ちゃんのことになると号泣です泣 これからも楽しみにしてます♪ (2020年11月12日 21時) (レス) id: 4566a6c928 (このIDを非表示/違反報告)
mia(プロフ) - お疲れ様でしたー！！めっちゃ面白かったし、めっちゃ泣きました！ これからも？頑張ってください！！応援してます！ (2020年11月12日 21時) (レス) id: c726728029 (このIDを非表示/違反報告)
たそ(プロフ) - 餅の助さん» 大好きというお言葉がすごく沁みます、、ありがとうございます！ (2020年11月10日 22時) (レス) id: 01b6d17915 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たそ
| 作成日時：2020年10月26日 17時
