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ゆっくり、瞼があがり、
黒く、澄んだ瞳と目が合う。
mm「阿部ちゃん、おかえり」
ab「…た、だいま」
彼の首裏に手を回し、
そっと抱き起こす。
mm「阿部ちゃん、辛かったね」
ab「…うん」
ぎゅうっと、抱きしめた。
ab「…夢見てた」
mm「どんな？」
ab「みんなが、笑顔の夢」
mm「そか」
あ、
ラウがヨタヨタと歩いてくる。
それを見てゆっくり立ち上がろうとするが、
まだ力が入らないのかそのまま床に
ぺたりと座り込んでしまうけれど、
勢いよくがばり、と飛びつく。
ru「阿部、ちゃ、っ、阿部ちゃん！！」
ab「うぉ、おーおーラウ…」
ru「ごめんね、ごめんね阿部ちゃん、ひどいこと言ってごめん、大好きだから、
大好きだからっ、」
ab「…俺も大好きだよ、って…佐久間、」
佐久間くんが、阿部ちゃんとラウが
抱き合ってるのを丸ごと包む。
sk「…ごめん」
ab「俺も、ごめんな」
sk「1人で、ずっと、耐えてたのに、
俺それ、わかってたのに、」
ab「はは、ごめんな佐久間」
よしよし、と2人の頭を撫でる。
その姿はまるで母のようで、
愛おしく、優しく、儚かった。
今、この空間には笑顔しかなくて
幸せだなぁって、素直に思った。
ab「けほっ」
fk「おーおー、そうだよな、まだ辛いな。
…よし、そろそろ帰るか」
iw「そーだな」
mm「阿部ちゃん、ゆっくりでいいよ、立とうか」
少しだけ、やっぱりまだ苦しそうな阿部ちゃんを支えながら立たせる。
ab「うっ、え、けほ、けほ、」
支えるために手を添えた背中が、突然、
どくん、と波を打って
支えきれずに、
俺の腕の中から阿部ちゃんは消えた。
nb「…血？」
恐る恐る下を向く。
床に広がっていたのは
鮮やかすぎるくらいに真っ赤な、
血、だった。
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たそ(プロフ) - はちにゃんちゃんさん» いつもコメントありがとうございます！楽しみにしててください〜＾＾ (2020年11月13日 19時) (
レス) id: 01b6d17915 (このIDを非表示/違反報告)
たそ(プロフ) - miaさん» ありがとうございます〜！！！！ (2020年11月13日 19時) (レス) id: 01b6d17915 (このIDを非表示/違反報告)
はちにゃんちゃん(プロフ) - お疲れさまでした!!!更新ありがとうございます!!!もう…阿部ちゃんのことになると号泣です泣 これからも楽しみにしてます♪ (2020年11月12日 21時) (レス) id: 4566a6c928 (このIDを非表示/違反報告)
mia(プロフ) - お疲れ様でしたー！！めっちゃ面白かったし、めっちゃ泣きました！ これからも？頑張ってください！！応援してます！ (2020年11月12日 21時) (レス) id: c726728029 (このIDを非表示/違反報告)
たそ(プロフ) - 餅の助さん» 大好きというお言葉がすごく沁みます、、ありがとうございます！ (2020年11月10日 22時) (レス) id: 01b6d17915 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たそ
| 作成日時：2020年10月26日 17時
