第三十五話 ページ35
〜貴方side〜
シスター・クローネに背を向け歩き出した俺は笑いを堪えるのに必死だった。
『大人なら、もう少し隠すの上手くならなきゃね』
俺がそう言った時のクローネの顔といったらヤバい。
思ってること表に出すぎだろ。
後ろから痛いくらいに視線を感じながら、俺は気にしない様子で森の中へと入っていく。
すると････
「ちょっと待って！」
「ん？」
後ろからクローネの声が聞こえ振り返る。
「なに？」
「アンタは何者なの」
「ただの孤児だよ」
間違ってない。
嘘なんてついてないだろ？
「一体何を知ってるの」
「･･･何も？何も知らないよ。」
「嘘ね。きっと貴方は何か知っている。そして、何かを計画している。」
「計画････ね」
少し面倒なことになったな。
コイツに絡んだのは間違いだったか？
ママの味方ではないのは見てたら分かる。
でも、その他の大人に情報をバラされても困る。
此処で釘を指しておくか。
俺は、勢いよく飛び上がり近くの枝にぶら下がる。
そのまま、枝の上を走りシスター・クローネの目の前で下りてから腕を掴み捻りあげた。
「･･･ｸｯ!!!」
「シスター・クローネ。一度しか言わないからよく聞いて。アンタが何をしようと俺には関係ない。ママと対立するにしろ、俺達を監視するにしろ、好きにしたらいい。でもな、今日話した内容は口外してくれるなよ。もし誰かに流したら････俺にも考えがある。自分の立場を守る為にも下手なことはしないことだ。いいね？」
クローネは静かに頷く。
自分より大きな人に、この技を掛けたことがなかったから力加減が分からなかったけど、そこそこ痛いみたいだ。
クローネの顔からは、さっきまでの威勢の良さが消えている。
「分かったならいいよ！それじゃ〜鬼ごっこ頑張ってね！」
腕を解放し、俺はいつも通りの声でそのまま手を振り孤児院の方へと歩き出す。
とりあえず、口止めも出来たしクローネの意図もだいたい分かった。
計画実行までもう少し。
焦るな。
何一つ間違えることなく、大切な人を守れ。
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アニメしか勝たん - 頑張ってください。私はあなたの小説が大好きです。いつもワクワクとした気持ちで見ています。無理する事なく、ちゃんと休んでくださいね。 (2023年1月17日 14時) (
レス) @page14 id: d82d2213ef (このIDを非表示/違反報告)
ほしの - 滅茶苦茶面白かったです。続きはもう見れないのでしょうか…この先が気になります！更新、何時までも楽しみに待ってます。 (2022年1月26日 8時) (レス) id: 3e0bb8035d (このIDを非表示/違反報告)
ヤイ(プロフ) - とても面白かったです！！！更新頑張ってください！！！ (2021年2月22日 21時) (レス) id: a0cd87f974 (このIDを非表示/違反報告)
ノア - とても面白かったです！更新楽しみにしてます。頑張って下さい！ (2021年2月18日 13時) (レス) id: b55d75de00 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうらり - めちゃ続いて欲しい…この後の展開が気になる、っ (2020年12月23日 23時) (レス) id: e0a13cc95c (このIDを非表示/違反報告)
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