第三十四話 ページ34
〜クローネside〜
「何をしに此処に来た」
一つの岩に腰を下ろしたAは、睨むような視線で私を見下ろす。
さっきまでと雰囲気が違う。
「どういう意味かしら?」
「説明しないと分からない何てことないでしょ?」
「分からないわね〜♡」
「・・・・そう。なら、二つほど仮説をたててあげる」
そう言って立ち上がったAは、薄ら笑を浮かべながら岩を飛び下り私の前に立ちはだかる。
彼の瞳の赤色に何故か体が竦む。
そう。それはまるで、鬼と初めて会った時のように、
「一つ目の仮説は、エマ、ノーマン、レイの監視と何かの調査。大人にとって都合の悪いことでも起きた場合だね。
二つ目の仮説は、シスター・クローネがママに何らかの罠を仕掛ける。
さぁ!どっち?」
両手を開いたまま、満面の笑顔を見せるAを前に私は口を閉ざした。
どうしてそこまで分かっている。
この子供は、アイツが育てた最上級の人間じゃないはず。
なのに、、、
「んー。どうしてそんな仮説が生まれたのかしら?」
「そんなの簡単だよ。アンタが此処に来た時期と此処に来てからの行動が明らかにおかしかったからさ。」
「貴方は何処まで知ってるの?」
「何も知らないよ?あくまで仮説さ」
「そう。その仮説が正しいなら、貴方はどちらだと思うの?」
「僕か・・・・」
首を捻って考える素振りを見せるA。
まさか、こんな子供があの三人以外にもいたなんて。
あの女が書いた個人のデーターにも、Aのことはほとんど書かれていなかった。
あら?
なら、これはチャンスじゃない?
この子を私の味方につければ、これ程有利なことはないはず。
「A・・・「両方かな」・・・へ?」
「僕の仮説は、たぶん両方当たってる。さっきのシスター・クローネの反応を見てたら分かるよ」
「反応・・・?」
「大人なら、もう少し隠すの上手くならなきゃね」
そう言って私の腕を掴んだAは、そのまま自分の肩に私の手を乗せると「捕まっちゃった」と笑顔で言い私に背を向け歩き出した。
何あの子。
反応?
私は今まで色々な訓練を受けてきた。
今更、反応なんてあるわけない。
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アニメしか勝たん - 頑張ってください。私はあなたの小説が大好きです。いつもワクワクとした気持ちで見ています。無理する事なく、ちゃんと休んでくださいね。 (2023年1月17日 14時) (レス) @page14 id: d82d2213ef (このIDを非表示/違反報告)
ほしの - 滅茶苦茶面白かったです。続きはもう見れないのでしょうか…この先が気になります!更新、何時までも楽しみに待ってます。 (2022年1月26日 8時) (レス) id: 3e0bb8035d (このIDを非表示/違反報告)
ヤイ(プロフ) - とても面白かったです!!!更新頑張ってください!!! (2021年2月22日 21時) (レス) id: a0cd87f974 (このIDを非表示/違反報告)
ノア - とても面白かったです!更新楽しみにしてます。頑張って下さい! (2021年2月18日 13時) (レス) id: b55d75de00 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうらり - めちゃ続いて欲しい…この後の展開が気になる、っ (2020年12月23日 23時) (レス) id: e0a13cc95c (このIDを非表示/違反報告)
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