私が孤児院を出た日.10 ページ20
「ねぇ、ママ。何人兄弟なの?」
ママ、の辺りからか。
被せるようにしてノブの回る音がした。
幾度となく遮られる質問に
半ば苛立ちを覚えてきていた。
勢いよく扉の方を向くと……
「……只今。」
まぁね、怒る気も失せるわけですよ。
The、ヤンキーです!
僕は不良です!
みたいな人がいる。やっぱ可笑しいこの家はぁ……。
「お帰り、光貴。」
ママがそちらに向かい笑顔で言った。
お互い幾らか表情は柔らかい。
「多分……八人兄弟、かな。多分!」
多分を主張しているあたり多すぎることは
自覚済みらしい。
「大学3年生涼、
大学1年生翔太、
高校3年生が御子、同じで光貴……?
んで、高2がハルと心來。
裕覇が中3、貴女と同い年ね。」
「母さん心來は高1だ……。」
冷静にツッコミ入れてる不良さん(仮名4)こと
光貴お兄ちゃん。
「え〜っと、私と裕覇がお母さんと
血の繋がった子供。」
「2人だけなんだね……。」
「後は、ハル姉と光貴の兄貴も、血ぃ繋がってる!」
「あ、そうそう!ツンデレ兄妹!」
「違ぇよ!」
ママの説明も御子お姉ちゃん、心來お姉ちゃん、
(後光貴お兄ちゃんのツッコミも)の掛け合いも、
既に頭はパンクしてしてボーンなわけで?
容量が足りない。
怖いのが兄妹ってことだけは分かった………………。
「お前大丈夫か?」
「はは、なんとか。」
長男の気遣いに感謝。
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作成日時:2020年11月7日 8時