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私が孤児院を出た日.9 ページ18

ドアはひとりでに空いたかのように、
ドアノブには手がつけられていなかった。

前髪センター分けの幼さの残る男の子が出てきた。
恐らく同い年位。

これまたドアを押して強めに閉めれば、
振り返って言った。


「わぁ、可愛い子がいる〜。
Aちゃんかな?僕は裕覇。
宜しくね。同い年だよ。」


「宜しく御願いします!」


第一声に多少は戸惑ったものの、
馴染みやすい雰囲気に安堵した。

同い年もいたんだ。


「裕覇君、でいいかな。」


お兄ちゃん……という感じでもないしね。
なんて言うか、ね。


「呼び捨てでいいよ、A」


「そんなのズルい〜、抜けがけ禁止!」


御子お姉ちゃんとの掛け合いに、
どこからが笑みが溢れてきた。

此処に住めるんだ。

初めの警戒心など既に何処にもなく、
リラックスも出来てきたと思う。

さぁ、最後に……。

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作品ジャンル:ラブコメ, オリジナル作品
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作成日時:2020年11月7日 8時

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